in Switzerland  酪農場の国にて

ただいま、復興支援中。
このブログは著者の恩師・知人・家族への近況報告です。

少年・少女元兵士(2)

2009年10月23日 | Weblog
数日後に見た彼らは、少し現状に馴染んできたようで(それがよいのかどうかは、わからないが)、友達同士で喋ったり、ボールを蹴ったりしていた。

反政府軍(LLTE)に強制的に連れて行かれるケースついては、前に聴いたことがあったが。今日会った世話役の話では、「大学に通う兄貴に勉強を続けて欲しくて、脅迫された家族の中から代表としてLTTEに連れて行かれることに合意した少年(弟)」のケースとか、聞いているだけでこちらが辛くなった。

最後に「本人たちは、勉強をして、医者やエンジニアになりたいと前向きに考えているのよ」と施設で教えてくれた世話役の言葉に救われた気がした。

しかし、帰りの車内で「実際には、元テロリストとのレッテルを貼られて、その逆境に挫ける子供も少なくないだろう」と運転手の鋭い指摘。言葉に詰まる。

少年・少女元兵士

2009年10月21日 | Weblog
今日は少年・少女元反政府軍兵士の更生施設改造の仕事で、その子供たちにコロンボで会った。12歳から18歳までの168名の子供たちが、男女に分かれて、教師や指導員(政府軍兵)の監視下で寮生活を行う(写真)。

彼らの動きはキビキビとしているが、全体の雰囲気はそのへんの子供らしくなく、心ここにあらずという感じ。目がギロギロとしていて、誰にも心を許さない印象を受ける(まあ、外国人に対してはあたり前とも言えるが)。とても複雑な気分だった。

ユニセフのサイトの記事"Bring Back the Child"によると、2002年以降スリランカでは、反政府軍によりおよそ7,000人の子供たちが、子供兵士を育成するために拉致され、訓練されたとのこと。こうした子供たちをも救っていかなければ、本当の平和は訪れないのだろう。

塀の外での再会

2009年10月02日 | Weblog
今年前半に戦闘地域から逃れて来て、国内避難民(IDP)キャンプに収容されている人々(その数、約30万人)の中には、うちの職員の家族も含まれている。この4月にやっと離れ離れになっていた家族の消息がわかったT氏だが、家族はIDPキャンプの塀の中。あの手この手とどんな手を使っても救出(?)できなかったのが、本日やっと出てくることができた。

現場事務所代表に家族とともに報告と感謝をしている姿(写真)を見ていると、こっちまで、涙ぐんでしまった。キャンプの中の家族を思いながら、この半年働き続けてきたT氏の思いは言葉には表せない。さらに、同じような辛い思いをしている肉親家族が何十万人といる。