勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

嗜好品としての香木

2018-10-16 22:08:47 | Weblog
総社は今、約2週間ぶりに雨模様になっている。気候の移り変わりと共に気温が少しずつ下がってくるので、体調管理に留意せねば。

さて、Gikoohはお陰様で毎日元気に過ごしている。昨日は、石川県から浅野太鼓の社長様がご来山になられ、今日は夏の建具(葦簀)から冬の建具(障子)への入れ替え、畑仕事、夜は中学生の子供茶道があるなど、多用だけど有難い。

写真は香炉に香炭を入れ、沈香(香木)を燻らせているところ。Gikoohは仏事に欠かせない御香を、自身の嗜好品としても平素から楽しむのだが、秋の夜長は特に香りが際立つような感じがする。

今から10年ほど前に、Gikoohは勝福寺の御本山である仁和寺で研修会が開催されていた折に、数年間かけて何度も京都へ足を運んだ時があった。文化の中心地である京都は、御香の香木の質もすこぶる高くて、研修の合間に御香屋さんを何度も訪ねていた。

今、香木の王である伽羅を始め、沈香、白檀に至るまで質の高いものほど貴重になりつつあり、特に伽羅についてはGikoohの手の出せるようなものでなくなった。

10年前は、沈香や白檀については、市場が時代の変遷期だったから、Gikoohは先を見越して上等な物ではないけれど、仏事用と自分用にある程度の確保に努めた。

香の香りは、仏様に一番のご馳走だと言うが、人にとっても気分が落ち着きすっとする。様々な文化のなかで、香りの文化もとても大切だと思うから、1人でも多くの人に香木に関心をもって欲しい。西洋の香水も、東洋の香木も奥が深い。
コメント
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