勝福寺 Gikoohの日替わり法話

山寺の住職、Gikoohが日々感じたことを綴っております。
(プロフィール用の落款は天野こうゆう僧正さま彫刻)

善通寺に想う

2012-08-21 22:18:43 | Weblog
毎月21日はお大師様の聖日で御影供(みえく)と称し、真言宗の各寺院では供養の法要が営まれている。勝福寺でも毎月の御影供には御膳を供えてお勤めをし、お大師様の有難さを思い、お大師様の一弟子として自分に与えられた立場を考える機会としている。

さて、4日ぶりの日替わりになった。Gikoohは基本的に世間でいう休息日は定めておらず、また自身には不要とも思っているのだけれども、実際には予定がなく時間が空いた時には世間でいう家族サービスなどもする。特に、お盆の一連の行事が終わった後は檀務も少なく良い機会なので、家族の父として父らしいこともせねばと思っている。

19日~20日は家族で四国遍路に出掛けてきた。参拝の旅も大詰めを迎え、88か所のうち残すところ5か寺院になった。車遍路で日帰りや泊りなど、その時の都合によって様々だ。
今回は第75番札所「善通寺」の境内にある「いろは会館」という宿坊へ宿泊させて頂いた。善通寺はお大師様の産所でもあり、真言宗善通寺派の総本山でもあるが、まずもって感じたことは境内全域がとても清浄で心洗われる思いがした。掃除も隅々まで行き届き、職員の方々も人柄よく、何だか嬉しい気分になった。

心が洗われるような感覚になれるのは、神社仏閣ならではの醍醐味だと思う。仏様がお住まいになり、僧侶など給仕をする人達の心構え一つで、そこはこの世の浄土と化す。

宿泊の翌朝5時半から御影堂で朝のお勤めがあり、管長猊下をはじめ総勢10名の坊様が左右に座した姿は清々しかった。Gikoohは旅先ではなるべく宿坊へ泊るようにしているが、高野山にしても、仁和寺にしても、その他各寺院にしても、早朝の勤行に参席しながら、全国寺院の津々浦々でこうしてお勤めがなされて、平和の祈りへの誠が捧げられている儀礼を誇りに思い、自身は日本という国に住ませて頂いていることに感謝している。だからこそ、報恩の日々を過ごさねばならない。
コメント
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