遅いことは猫でもやる

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中世の都市 テルエル

2016-12-07 05:01:53 | 行ってきました
   旧市街の中心の広場
   中心的な建物
   広場の中央

今回のスペイン訪問の目的はサラゴサからさらに奥のアラゴン州テルエルへ。旧市街近くでバスを降りとりあえず広場へと向かう。こじんまりとした街にところどころに緑の装飾が施されて塔がそびえる。

レコンキスタ(8世紀~16世紀のキリスト教国によるイベリア半島の再征服運動)の影響を色濃く受けて、カテドラルや塔はイスラム様式とのタイル・モザイクなどで飾られ、サンタマリア大聖堂の天井は木製の彫刻で飾られていた。
このイスラム教とキリスト教の折衷様式をムデハル様式というのだそうだ。なんとなく排他的な色彩を感じる2つの宗教徒が共存していた時代があったのは興味深い。

彫刻には動物や龍などの他に、寄付をたくさんしてくれたお金持ちの像などがあり、正面祭壇の中央にある眼をかたどった穴とともにこの地方の特色を表している。

   サンタマリア大聖堂の塔とドーム
   ・サン・ペドロ教会?
   カテドラルの塔とドーム(世界遺産)


   天井の彫刻
 中央祭壇の眼 ここから神様が何時も我々を見ていると言われる。柱上部にはメスキータなどと同じ色合いの文様が施されていた。

地下の墓所を覗き、スペイン版「ロミオとジュリエット」と言われる、イザベルとディエゴの悲劇の主人公が祀られている人形などを拝見して教会を辞する。

前の広場にでてみると何やら人だかりがしている。この街の雰囲気にピッタリの中世の扮装をした人が群れている。燕尾服に黒マント、山高帽にステッキ、ロングドレスや修道尼と様々だ。数にして6~70人程もいる。リーダーらしき人が何やら注意事項を伝え、中心広場に移動。

広場には舞台が設けられ、TVカメラや、司会も声を張り上げ、楽団も控えている。扮装をした人びとはペアーで行列を作り順次舞台に上がってインタビューを受ける。見物の市民からヤンヤの歓声。一通りインタビューが終わるとダンスタイム。楽団の出番だ。

広場の隅にはクラシックカーも3台ほど置かれていた。この街のお祭りらしい。人混みの隅で見物していたら、女性の係員みたいな人が来て「どこの国からきたのか」「宿泊地はどこか」「これからどこへ回るのか」「ガイドはどこにいるのか」などと聞いてきた。市の観光課の人か、未だこの町には東洋人は珍しいらしい。

こんなおまつりに遭遇できたのはラッキーだった。まさか計画的にスケジュールを組んだのではあるまい。

   中世の扮装をした人達と記念撮影
   エル・サルバドールの塔
  旧市街から眺める外部街並み
  広場でのお祭り
  クラシックカーも乗り込んできた
  日を浴びるカテドラル・ドーム

こじんまりした街らしいが、ムデハル様式と云い、お祭りと云い、昼食といい、豪華ではなかったがそれなりに楽しいものであった。