遅いことは猫でもやる

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殺生しない

2014-05-05 16:48:21 | 行ってきました
ターキン

ブータンは仏教国である。あらゆるものの殺生を禁じているようだ。芥川龍之介の「蜘蛛の糸」でわかるように蚊一匹殺すのを罪とする。そのせいか街中に野犬と思しき犬がゴロゴロしている。文字通り店先にゴロンと寝転がっている。或いは庭先、空き地で遊んでいる。猛々しい雰囲気はまるでないが、夜になると彼方此方で犬の遠吠えや,警戒の吠える声が喧しい。街道筋では牛がのんびりと草をはみ、道路を横断する。一応持ち主はあり、牛乳をとっているとのことだ。

ホテルの部屋はかなり掃除は行き届いているのだが、蚊や虫が侵入している。この国では牛や豚のはせず、インドからの輸入(彼の国はヒンズー教だから牛は殺さないだろう)で賄うそうだ。
バスの中に入ってきたハエも殺虫剤やハエたたきを使わずガイドのウゲンさんはさっと掴んでバスの外へ放つ。

この国の人は人にたいしてだけでなく、動物に対しても優しい。衛生上から見るとどうかとも思うがこの優しさは大切にしたい。国獣といわれるターキン(首から上はヤギで胴体は牛といわれる)もとてもおとなしそうな動物でまさにこの国を象徴しているようだ。保護区に最初策を巡らした時、国王は自然保護の観点から難色を示したが、肝心のターキンが里近くに降りて行ってしまうのでやむなく許可をしたという。
この動物は人や他の動物を襲ったり、争ったりするような気配はなく、まさにこの国を代表する動物だ。

 里山
 街角で機を織る婦人