ブログ「風の谷」  再エネは原発体制を補完する新利権構造

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【知らない市民を騙すな】下水処理場やごみ焼却場の排ガス検査の不検出は信用できません!【ND詐欺】

2013-06-16 | 放射能汚染

放射性物質を含む廃棄物(震災がれき、一般ゴミ、下水汚泥、木質バイオマス、ペレット、RDFなど)を燃焼させれば、どんな焼却炉でも必ず排ガス灰(汚泥)が出る。行政の公式発表では排ガスは必ず、ND(不検出)となっているが実に疑わしい。「排ガス検査」というものを今一度調べていく。


前の記事の続きでもありますが、 そもそも下水焼却汚泥って何なのかという話ですが、小学生は3年になると必ず社会見学として下水処理施設に行くことになっています。ただ、その後トイレに行ってその時のことを思い出す子供はいないでしょう。水に流してハイ終わりと、大人だってその先のことは考えてもいません。

ほとんどの人は水洗トイレというのは当たり前と思っているわけですが、結局、私たちが出した排泄物というのは最後は下水焼却汚泥になります。汚染地域では雨水などで屋外の放射性物質を集めて下水に入り込んできます。それをお金をかけて資源を使って燃やしてるんですね。地球温暖化にうるさい人もそこはスルー。ご都合だなと思います。燃やせば当然、放射性物質は濃縮し、とてつもない高濃度の下水焼却汚泥が出来上がります。

2011年5月の段階の報道 ⇒ 汚泥焼却灰から放射性物質 都下水処理施設で3月採取

一般社団法人 東京下水道設備協会のHPから。http://www.setubikyo.or.jp/main_sub/kids/q6/q6.htm#-1  より

                                 

下水汚泥は必ず焼却炉を通るため排ガスが出ます。この排ガスのことをもっと追求しなければなりませんが、マスコミも「排ガス=ND」を盲信し、本当に不検出かどうかを検証しません。

排ガスの検査を、だれが、どういう装置で、どのような検査方法で、どんな基準で行うのか、また、検出下限値は適切なのか、などは一切市民に知らされていないまま、市民は結果だけを「不検出」と聞かされているに過ぎないのです。

下水処理施設だけではなく、焼却施設の集じん設備というのは、バグフィルターのみ、セラミックフィルターのみ、電気集じん機のみなど様々ですが、そもそも放射性物質を除去するためのものではなく、100%捕捉できるはずもなく、必ず捕捉漏れしたものが、その周辺環境に再拡散されてしまいます。

しかも出てきた放射性物質を含む灰をリサイクルと称して、全国各地に運びセメントに焼成することが進んでいます。再度燃やすことになるので、また放射性物質が微粒子化、ガス化し、捕捉漏れした放射性物質が空に拡散することになります。もはや「燃やしては、ばら撒き、燃やしては、ばら撒き」です。 

柳ヶ瀬裕文都議という議員さんが東京都の下水汚泥問題に取り組んでいました。この動画は以前もアップしましたがもう一度おさらいで。 

小出裕章助教(京都大学原子炉実験所) インタビュー(排ガスの放射能測定条件について) 抜粋書き起こし

「私たちは3月15日に東京都の空気を測定しました。その時どうやってやったかと言うと、1分間に500リットルくらい、ハイボリュームエアサンプラー(という機械)で1時間吸引しました。『500ℓ』かける『60分』ですから、3万㎥の空気を吸引してその中に含まれている放射性物質の量を調べました。そのときはちょうど(風向きが福島から東京に向いていて放射性物質が)飛んできていた時なので、ヨウ素やセシウムやテルルがびっくりするほど高濃度に含まれていました」

(東京都が排ガスの測定の結果(東武スラッジプラント1号炉)1分あたり24ℓの吸引で、3時間38分吸引、ゲルマニウム半導体で1000秒測定。結果は不検出。について)

 「私たちが使っているのと比べると(吸引量が)100分の1位のもので、約3時間位しか(空気を)採ってない。本当ならもっともっと採るべきだと思うし、1000秒の測定というのは短かすぎる。私なんかは環境の放射能の測定をずっとしてきた人間ですけれども、原子力発電所周辺の汚染を見つけようと思うと、1つの試料をゲルマニウム半導体検出器で1週間かけて測定する。1日が8万6400秒で、その7倍ですから60万秒くらい。(都の測定時間は1000秒は)もう圧倒的に少なすぎる。もっとちゃんとした測定をすべきです。こんなスペクトルでは何もわからない。意味がない。」

「なんでちゃんとやらないのか。1分間に500ℓぐらいのサンプリングができる機械っていうのはたくさんあるわけだし、それで1時間引くだけでも3万㎥位引けてしまうわけだし、ゲルマニウム半導体検出器だって国は山ほど持っている。東京都だって持ってるはず。100秒なんてケチくさいことを言わず、1日かければ8万6000秒かけられるわけだし、きっちり調べる必要がある。」

「それに普通の放射性物質を取り扱う施設であれば、排気のところからリアルタイムでまず測っていく。もう1つは長時間吸引して試料をとって長時間測定する。そういうやり方が必要だと思います」 

柳ヶ瀬裕文都議のブログより抜粋転載

引用ここから

名古屋大学名誉教授 古川路明氏
京都大学原子炉実験所助教 小出裕章氏
神戸大学教授 山内知也氏

結論から言うと、3人の専門家のお話で共通していたのは「都が実施した排気ガスの測定方法では放射性物質の計測はできない」ということでした。以下皆さんが挙げた大きな二つの理由です。

①捕集したガスの量が圧倒的に少ない(不足している)
②ゲルマニウム検出器の測定時間が短かすぎる

かなり単純化して言えば、検査をするに当たって「対象を捕まえることができていない」し「分析がいい加減」ということになると思います。

引用ここまで


北九州市が震災廃棄物を市内3箇所の焼却工場で燃やした際の排ガス検査方法は以下の通り。

1分間に15ℓの吸引で4時間 3600ℓ ろ紙をゲルマニウム半導体検出器 1000~2000秒 入れて測定。検出下限2bq/㎥。月一回の頻度。

市は業者に対して環境省の 放射能濃度等測定方法ガイドラインに沿ってするように指示。(排ガスは p20~24)

 

  


 

文科省 発電用軽水型原子炉施設における放出 放射性物質の測定に関する指針
昭和53年9月29日 原子力委員会決定
一部改訂 平成元年3月27日 原子力安全委員会
平成13年3月29日 原子力安全委員会

によりますと、 気体セシウム137について  50ℓ/分で 1週間採取  ゲルマニウムに4000秒 と書いてあります。↓   しかも週1回の頻度で測定。 

 

文科省と環境省の排ガス検査の条件が違いすぎる! どうしてこんなに緩くしたのでしょうか? 

※東京都(東武スラッジプラント)   24ℓ/分   3時間38分5232ℓ 採取 ゲルマニウム1000秒

 文科省   50ℓ/分   1週間504000ℓ   採取 ゲルマニウム4000秒     検出限界 1×10-9 bq/c㎥=0.001bq/㎥   週1回の頻度で測定 

 環境省   15ℓ/分   4時間 3600ℓ   採取 ゲルマニウム1000~2000秒  検出限界 2bq/㎥  月1回の頻度で測定

 

環境省は3.11以降の焼却施設の排ガスの基準、文科省は原発用の基準ですが、文科省の方に「本指針は発電用軽水型原子炉施設に適用されるものとしているが、他の原子炉施設における測定対象核種についての測定方法にも参考となり得ると考える。」と書いてあります。放射性物質を含む廃棄物を燃やすなら、その施設では最低でも文科省基準で排ガス検査をするべきでしょう。

今までの、がれきや下水汚泥を燃やした焼却場の排ガス検査というのは、検査をしてもNDとなるように条件がゆるく設定された方法だったということがわかりました。スペクトルも公表していません。

ハイボリュームエアサンプラーも、きちんと活用すべきと思います。セシウム以外の核種も調べるべき。

震災がれきの焼却が終わった北九州市の焼却工場では、もう排ガスや飛灰の放射能検査は行われていないようです。最終が3/29 http://www.city.kitakyushu.lg.jp/kankyou/01100011.html

炉内に付着した放射性物質を除染したわけでもないのに、もう排ガスには出ないということにされているのでしょう。がれき専用ダイアルもなくなりました。今の窓口は 093-582-2187 です。

津久見市の太平洋セメント、苅田町三菱マテリアルでも、放射性物質が含まれた可能性のある石炭灰や汚泥が関東から運ばれて、セメント原料として燃やされています。

セメント会社の集じん装置は電気集じん機のみでした。排ガスの検査や、もとの灰や汚泥のセシウム濃度などは、自治体のHPにも、セメント業者のHPにも一切公表されていません。

関東、福島などで行われている、木質バイオマス発電のHPを見ても、「排ガス検査」の文字はどこにもありません。

「循環型社会推進」という口実で全国に民間を通じて放射性廃棄物がばらまかれ始めています。補助金もたっぷりついて自治体が断りません。エコロジーでなくて利権のエコノミーです。リサイクルというのは、放射性物質に適応してはいけないと素人でもわかります。

焼却施設の排ガス検査の精度を高めたら大気中に放射能が漏れてるのがバレるので隠蔽しているとしか思えません。

 

下水道にも、原子炉メーカー(三菱、東芝、日立)が入っていました。(゜д゜lll) 下水処理に電気も使うので下水でも電気でも儲かる仕組みになってたということがわかりました。

 

 



1 コメント

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Unknown (放射能拡散反対)
2013-07-04 03:34:07
貴重な情報大変ありがとうございます。
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