(管理人より)
週刊金曜日(2016年3月11日1079号)に風力発電の記事がありましたのでご紹介します。特にこの号は311ということで、主に原発についての特集となっているのですが、なぜか一つだけ風力発電の問題をとりあげていました。
表紙には、この記事を書いた加藤やすこ氏の名前も見出しもありませんので、表紙だけではこの号にそのような記事があるということはわからないようになっています。
週刊金曜日が、こういった記事を掲載するというのは、さすがに北海道の風力発電が増え過ぎ、それが原因となって住民トラブルが多発していることを証明していると私は思います。
しかし風力発電により周辺住民に健康被害が起こることを伝えながら、この記事自体の最後は「周辺住民を犠牲にしないで風車を設置するため、医師を交えて健康影響に基づいた基準値を作るべきだ」と結んでいます。
この発電計画自体を撤回するべきだとか、再生可能エネルギーを根本から見直すべきだ、などとは結論付けていないことに注目しなければならないと思います。
以下は、自然エネルギー発電の問題点やCO2地球温暖化説の嘘について、「環境問題」を考えるというHPで発表されている近藤邦明氏のブログの中から、週刊金曜日に関する記述を引用したものです。
http://www.env01.net/fromadmin/contents/2015/2015_03.html より
私も槌田さんも温暖化問題に対するエントロピー学会の非科学性に呆れ果てて脱会しました。私は、本多勝一からの依頼を受けて、週刊金曜日誌において自然エネルギー発電の問題点の特集記事を槌田さんと室田さんと協同で企画した事があったのですが、週刊金曜日編集部中枢に近かったおそらく飯田哲也等の横槍による妨害にあい、本多もこれに屈服して企画の一方的な中止を通告してきました。以来、袂を分かちました。本多は残念ながら俗物だったようです。
http://www.env01.net/fromadmin/contents/2002/2002_02.html より
そのような中で1999年に、当時は比較的良識的な活字メディアだと考えていた「週刊金曜日」という雑誌から、環境問題についての特集の企画をしないかという提案があり、槌田敦氏と室田武氏にご協力をお願いして、10ページほどの企画を立てることになりました。ところが直前になって、何らかの圧力で、この企画は週刊金曜日編集部からはなんの合理的な説明もされぬまま、強引に打ち切りになりました。
週刊金曜日はこのような事を行う雑誌だということは、私たち市民は頭に入れておかなければなりません。
↑これは1999年に起こった出来事ですから、ちょうど、東京電力が自然エネルギー推進という名目で市民団体などに2億円をばらまいた後ということになります。
●1994年度 太陽光発電(ソーラーパネル)設置者への補助金制度スタート
●1996年 市民によるエネルギー円卓会議(飯田哲也主催)において、東電の勝俣、原子力資料情報室、通算・文部官僚、審議会の学者、グリーンピースなどの環境NGOと
①自然エネルギー推進 ②省エネルギー推進 ③エネルギー政策決定のプロセスの公開 で合意
東電と「原発をなくす」という合意はせずに、東電が市民フォーラム2001(田中優 共同代表)に2億円寄付
●1997年度 風力発電(風車)設置企業への補助金制度スタート
●1997年3月27日 東電による生活クラブ生協などへの「太陽光発電」普及促進のための助成金制度始まる(ソーラーパネル設置費用の一部を助成) (審査委員:山地憲治ほか)
●1999年 超党派の「自然エネルギー促進議員連盟」誕生(設立総会時 257名)
前社民党党首の福島みずほ議員を窓口にして呼びかける
①環境よりも経済的便益性を強調 ②原発に対する姿勢は問わない ③与党政治家を積極的に巻き込む、などを呼びかけ内容とした
週刊金曜日 編集委員 をご覧ください。脱原発・自然エネルギー推進をセットで看板に掲げる有名な人ばかりですね。
それからこれは私が経験したことですが、飯田哲也氏は「僕は週刊金曜日ぐらいの立ち位置です」と山口県知事選挙のときに、自分がそこにいた市民に向かって言っていました。
週刊金曜日の立ち位置というのが実際は何なのか、本人はどういう人なのかどうか、すべて検証しなければ判断を誤ります。
週刊金曜日は原発事故後の2013年3月22日(936号)に風力発電の問題を取り上げましたが、そのときは飯田哲也氏の反論を同時に載せていました。こちらです↓
この飯田の主張にも驚きます。
「・・学問的に影響が確認された例は見当たらない」 は誤り。
風力発電は人間の健康に害を与える可能性があります。 ワシントン大 Alec Salt, PhD
Wind Turbines can be Hazardous to Human Health
以下を見る限り、週刊金曜日は低周波音被害などの問題点は取り上げるも、自然エネルギー自体には反対せずという姿勢なのだということがわかります。
つまり、問題はあっても自然エネルギーを推進するということです。
飯田氏への私の反論は、すでにこのブログではしています・・・こちら
そして電力小売り自由化が始まる 2016年4月1日の週刊金曜日の表紙 ↓
放射性物質が危険だと主張する人にも非常に幅があります。
ざっくり危険だという人から、1ベクレルでも危険だから移住して食べ物や空気も気を付けるという人まで、その温度差はかなりあり、それが原発反対が一枚岩にならない理由の一つにもなっています。
「原発反対なのに反被曝じゃない」のは矛盾しているからです。しかしながら「原発反対なのに食べて応援」などおかしなことが、原発事故後何年もまかり通っています。
それと同じように、自然エネルギーはおかしいと気づいた人でも、その本質的な問題から反対するという人から、「風力発電は反対」「メガソーラーだけ反対」など各論是々非々に持っていく人まで様々です。
2013年の週刊金曜日の記事の中でも、専門家の意見は様々で、知識のない人には判断できないような書き方だなあと思います。
原発反対で、被曝に反対なら、本来は自然エネルギー賛成はおかしいはずです。汚染された木質バイオマス発電も放射能拡散になるし、汚染地域のメガソーラーが将来、放射性廃棄物になることは予測されるからです。
そのからくりを私はブログでずっと発信しています。
そのせいかどうかわかりませんが、週刊金曜日の旧編集委員に、先日ツイッターでフォローされました。
「再生可能エネルギーは原発を温存させている」という主張を私はしていますので関心を持たれたのかもしれませんが・・・鍵つきだったのでお断りしました。