6人生き埋め・・・解体作業中にブロック崩落 1人重体(15/04/01)
事故:焼却炉改修中に壁落下…1人重体、4人負傷 山梨
毎日新聞 2015年04月01日
1日午前9時半ごろ、山梨県笛吹市一宮町国分の産業廃棄物処理会社「エルテックサービス」で、焼却炉の改修作業中にれんがの内壁が崩落し、作業員数人が生き埋めになったと110番があった。5人全員が救出され、1人が意識不明の重体。残り4人も負傷したが、意識はあるという。
県警笛吹署などによると、同社から依頼を受けた川崎市川崎区のプラント専門会社「クラフト工業」の作業員6人が、円筒形の焼却炉の中に入って内壁のれんがを張り替えている際、れんがが崩落した。1人は無事だった。
エルテックサービスの社員によると、4年に1回程度、内壁を張り替える作業をしており、社員は「こんな事故になるとは思わなかった」と話した。
現場は中央自動車道一宮御坂インターチェンジの東約600メートル。【藤河匠、片平知宏】
焼却炉解体作業中に内壁崩落、作業員5人下敷き 1人重体
FNNニュース(15/04/01)
山梨・笛吹市で焼却炉の解体作業中に内壁が崩落し、男性作業員5人が負傷し、1人が意識不明の重体となっている。
1日午前9時半ごろ、笛吹市の産業廃棄物処理会社で、焼却炉の耐火れんがの交換作業をしていたところ、内壁が突然崩れ落ち、中にいた男性作業員5人が下敷きになった。
このうち1人は意識不明の重体で、ドクターヘリで搬送された。
また、2人は骨を折るなどの重傷で、2人は軽傷を負った。
焼却炉は高さ12メートル、直径3メートルで、当時、下の方の耐火れんがを交換する作業をしていたという。
焼却炉の壁が崩落、作業員6人が下敷き
2015年04月01日 13時46分 読売新聞
1日午前9時20分頃、山梨県笛吹市一宮町国分の産業廃棄物処分会社「エルテックサービス」の焼却施設で、作業員が下敷きになったと男性社員から119番があった。
焼却炉内の老朽化した耐火壁の張り替え作業中、壁が崩れ落ち、男性作業員6人が一時下敷きになった。救急隊員に救出された1人が意識不明の重体、自力で脱出するなどした4人もけがを負って病院に搬送された。1人は無事という。
県警や同社によると、焼却炉は円筒状で、直径約3メートル、長さ約12メートル。同日午前8時から、同社から委託された作業員約10人で炉内外で作業していたところ、6人が巻き込まれたという。
焼却炉壁崩れる 1人心肺停止
2015年 04月01日 14時59分 NHK
1日午前、山梨県笛吹市の産業廃棄物処理会社で、作業員が敷地内にある焼却炉の中に入って内側の壁の改修作業をしていたところ、壁が崩れて下敷きになり5人がけがをして病院に運ばれ、消防によりますと、このうち1人が心肺停止になっています。
1日午前9時20分ごろ、笛吹市一宮町の産業廃棄物処理会社「エルテックサービス」で、敷地内の焼却炉の改修作業中に壁が崩れ、作業員数人が下敷きになりました。
駆けつけた消防が全員を救出しましたが、警察によりますと、この事故で男性5人がけがをして病院に運ばれ、手当てを受けているということです。
消防によりますと、けがをした5人のうち4人は意識があり、1人は心肺停止の状態だということです。
警察や会社によりますと、事故が起きた焼却炉は高さ3メートル、幅12メートルの円柱型のもので、会社が壁の改修作業を委託した業者の作業員が中に入って、内側の壁に付いているレンガを張り替える作業をしていたところ、壁が崩れてきたということです。
警察で、会社の関係者などから話を聞いて、当時の状況を詳しく調べています。
作業員生き埋め、1人重体 笛吹市の廃棄物処理会社【社会/山梨】
山梨日日新聞電子版 2015/4/1
(管理人より)
4/1に山梨県の産業廃棄物処理会社の焼却施設で事故が起きました。ドクターヘリも出動し、一人が心肺停止という大変な事故です。
笛吹市一宮町の「エルテックサービス」
HP ⇒ http://www.ertec-g.co.jp/index.html
ここにはロータリーキルンを焼却炉として使っており、1号炉2号炉とあります。
http://www.ertec-g.co.jp/main.php?url=facilities/syokyaku-plant.html
山梨日日新聞電子版より
汚泥、廃油、廃プラスチック、感染性産業廃棄物などのゴミをこの焼却炉で燃やしているわけです。炉は使えばいたみますから、定期的に改修工事が行われます。その作業中の事故ということです。
当ブログでは、焼却炉の作業は、何重の意味で危険だということを強く訴えてきましたが、世間的にはほとんど知られていません。
焼却炉の作業は命懸けです
作業員死亡事故が起きた東京都の新江東清掃工場の放射能汚染を考える。
震災がれきを燃やしていた新門司焼却工場で焼却灰の中に作業員が転落死亡!
炉内では、作業中に耐火レンガが崩落するいう危険もあるということを知っていただきたいと思います。
上のニュース記事で「耐火れんが」と報じているのはFNNニュースだけでした。そのほかは「ブロック」だとか「れんが」「壁」と表現しています。記者は知らないのかもしれませんが「耐火レンガ」です。
上のニュース記事には現場の内部写真がありません。事故現場の写真を載せるというのは当たり前だと思うのですが、メディアは隠蔽したいのだなと感じます。
円筒状の焼却炉の中はこういった感じかもしれません。以下の画像はネット上で見つけたものですので、実際の事故現場ではありません。
あくまで参考にしてください。円筒状の焼却炉の内壁に耐火レンガが積み上げてある。☟ これが高さ12メートルだったら・・・・
事故があった焼却炉をもつ産廃処理会社のHPを見ていてみつけたのがこちら☟
経産省からの補助金をもらって、ゴミを燃やした排ガスでバイナリー発電事業をしています。
平成24年度次世代型熱利用設備導入緊急対策事業 は株式会社三菱総合研究所が事務局業務をやっています。ε=(・д・`*)ハァ…
原子力ムラが次世代型熱利用設備(=再正可能エネルギー)の補助金を配ってるってことです。
平成 24 年度 次世代型熱利用設備導入緊急対策費補助金 に係る基金設置法人の募集について 公募要領 経済産業省
全部で予算が155億円 もあります。
「平成 24 年度次世代型熱利用設備導入緊急対策事業」 交付決定された案件における導入設備
アクセスエナジー のバイナリー発電に、補助金が交付されています。
第一実業株式会社 http://www.djk.co.jp/special/binary_generation.html
※バイナリー発電は、蒸気・熱水で、水より沸点の低い液体(ペンタンなど)を加熱・蒸発させ、その蒸気でタービンを回す方式である。
加熱源系統と媒体系統の2つ(binary)の熱サイクルを利用して発電する。(http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%D0%A5%A4%A5%CA%A5%EA%A1%BC%C8%AF%C5%C5)
さらに、バイオマス燃料も作っています。
人間が大量消費した結果、出た汚染度の高い有害なプラスチックゴミなどを燃やした熱で発電し、それを売電しているのです。
いかにも「熱利用」というと有効活用しているいいイメージがありますが、売電のためにやってるということです。
企業が売電で得るお金は、市民から集めた再エネ賦課金です。
廃棄物の焼却と再エネというのは、こうしてつながっていることがわかります。
焼却炉の改修作業は大変危険な命がけの労働です。産廃会社が外注します。
この作業を請け負っていたのはここ⇒クラフト工業株式会社 http://www.craft-cogyo.co.jp/index.html
4年に一回、改修工事していたようですが、原発事故後、炉が今までより傷みやすくなっているのではないかと私は思いました。
燃やすものの汚染度によっては、炉の傷みを早めるという懸念があります。実際、産廃施設の焼却灰などの放射能濃度は企業のHPでは確認できません。
これから、こういった焼却炉の事故が増える可能性があると思います。
エルテックサービスをグーグルストリートビューで見ました。会社の後ろ側です。何かが山積みになっていました。すぐ近くに果樹園などもあります。
焼却炉などのあたりが 外側から見えないように高い壁で隠されている。☟
私たちが出したゴミがどう流れて、どうお金に変えられて処理されているか、その構造、どれだけ危険な作業が伴うか知らずに、いや知ろうともせずに、ゴミをポイポイ捨てています。
命がけの原発労働で電気が作られていたことも知らずに電気を使っていたのと同じように、何も知らずにゴミを捨てて燃やしているのです。
従って、こういう焼却炉の事故に注目もせずに、「放射能防御」や「脱原発」や「反差別」を訴えても、なくせるはずがないと私は思います。
この事故に関してツイッターで何個もツイートしましたが、ツイッター民はほとんどリツイートしませんので、ブログ記事にしました。
まず、焼却、焼却炉の危険性を知る。ゴミがどうなって始末されているかを知る。そこに関心を持たないことには、放射性廃棄物問題も根本的な解決はできないと思うのです。
石油製品であるプラスチックゴミを燃やすことは、石油の浪費と環境汚染に他なりません。
ゴミを燃やした熱を発電利用するから、ゴミをどんどん出していいということにもなりません。
経済合理性があればなんでもやっていいということではありません。
廃棄物と再エネがつながっていることに気づけば、再エネをすすめても原発を無くせないということがあぶり出されてきます。
廃棄物の問題、原発・再エネの問題に向き合って、どうしたら命と環境を守れるのか、市民が自分の頭で考えなければならないと私は思います。