自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★「暑っつい」「ダサい」「いらいら」

2022年07月31日 | ⇒ニュース走査

   きょう31日は午前中にもかかわらず強烈な暑さだ。金沢地方気象台は日中の金沢の最高気温を35度と予想しているが、体感ではもう超えているのではないだろうか。気象庁は石川県内に「熱中症警戒アラート」を出していて熱中症への対応を呼びかけている。29日から3日連続だ。6月29、30日にも発表されていたので通算5日となる。

  テレビ各社の気象予報士が解説している。世界的に異常気象をもたらすとされる「ラニーニャ現象」が去年秋から太平洋で続いていて、日本列島には来月から9月にかけても猛暑がもたらされるとのこと。それにしても「暑っつい」。 

   おそらく多くの人はこのニュースを見て、こう思っている。「ダサい」。東京オリンピック・パラリンピックをめぐって、組織委員会の78歳の元理事(「電通」元専務)が、大会スポンサーだった紳士服大手「AOKIホールディングス」側からコンサルタント料として受け取った4500万円が賄賂だった疑いがあるとして、東京地検特捜部が受託収賄などの疑いで捜査を進めていると報道されている。悪い意味でアナログ、昔ながらの汚職のスタイルではないか。電通マンとあろう者が愚かな行為を。

   組織委員会は最初からケチがついていた。去年2月、組織委員会会長の森喜朗氏が、「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などと女性蔑視と取れる発言の責任を取って辞任した。組織委員会のメンバーではないが、3月にはオリ・パラの開閉会式の統括責任者を務めるクリエーティブディレクター(「電通」元局長)が、演出チームとのSNS上のやり取りで、出演予定だったタレントの渡辺直美さんの容姿を侮辱するような豚に見立てた、「いじり」の演出案を提案したことが発覚して辞任に追い込まれている。

   そして、7月には開会式のセレモニー楽曲を担当する作曲家グループの1人が急きょ辞任するというハプニングもあった。過去に雑誌のインタビューで、高校生のころまでの知的障がい者に対する「いじめ」を自慢するように語っていたことが指摘された。オリンピック・パラリンピックの理念から完全にNGであり、辞任は本人からの申し出だった。差別、いじり、いじめ・・・実にダサい。

   さきほどまで、TBS番組「サンデーモンーニング」を視聴していた。テーマは世界平和統一家族連合(旧「統一教会」)と自民党など政治家との関わりについてだった。コメンテーターの指摘が的確だった。統一教会の創設者の文鮮明は、日本がかつて韓国を植民地支配をしたのは罪であり、日本から金を取るのは当然ということが教義に盛り込まれている、と。

   なるほど、霊感商法や献金強要によって巨額の金を集めているのは日本の統一教会だけと報じられていたが、その理由がこのコメントから理解できた。教祖の理屈により、日本の統一教会にとって霊感商法や献金強要を何十年も続けることは与えられた使命なのだ。真面目な日本人の贖罪意識を実に巧みに利用し、教団そのものを「集金システム」に仕立てている。

   日本人が食い物にされている現実にもかかわらず、自民党など政治家の一部が選挙支援などに恩義を感じて統一教会にシンパシ-を寄せてきた。いま日本に漂っている閉塞感は、まさにこの政治と宗教の矛盾に満ちた関係性だろう。「いらいら」感が募る。この閉塞感をどう打ち破るのか。

⇒31日(日)午前・金沢の天気    はれ


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