ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓流時代劇ムックで学ぶ朝鮮王朝の歴史

2010-10-18 23:56:42 | 韓国ドラマ
 先週13日、職安通りのコリアプラザで予定通りの買い物「成均館スキャンダル」のDVDの他に予定外で買ったのが韓国ドラマ時代劇王特別編集「韓国時代劇ソウル歴史めぐり」(TOKIMEKIパブリシング)

  

 いつもは「韓流スターの情報どっさり、写真ぎっしり」の韓国ドラマ関係本は敬遠している私ヌルボですが、なんとなく「歴史めぐり」あたりの言葉に引っかかってページをめくってみると、「歴代朝鮮王27人を知る」なんてページがあるではないですか。この夏なんとなく気になって、いちいちウィキで調べたり、「まんが 朝鮮の歴史」(ポプラ社.全16巻)の李氏朝鮮の巻(8~13巻)を読んだりして調べたのに、この本ではその成果(というほどでもないが)よりずっと要領よくまとめられてます。7月15日発行ということで、もっと前に気がついていればあんな苦労(というほどでもないが)はしなかったのに・・・。



 また「ソウルに残る朝鮮時代スポット」というページでは、景福宮・宗廟等々の定番の歴史観光ポイントだけでなく、「地球の歩き方」等にも載っていない文化財・史跡・石碑がいっぱい紹介されています。
朝鮮時代以前の史跡等もいろいろ。たとえば9月に訪れた夢村土城芳夷洞百済古墳群ももちろん載っています。その他の多くは今まで知りませんでした。ソルロンタン発祥の祭壇という先農壇など・・・。

  

 ・・・ということで、今後のソウルの町歩きの一助にと考え、購入。
 あ、この表紙上の惹句の1つがいまだに疑問なんですけど・・・。「半世紀を誇る朝鮮時代を徹底検証!」とあるけど、<半世紀>っていつのことなの? 朝鮮時代は1392~1910年のおよそ5世紀なんだけど・・・。目次にも「半世紀以上も文化の華を咲かせ続けた朝鮮時代の魅力とは?」とありますが、正祖の治世に限ると半世紀に満たないし、うーん、わからん・・・。
 より詳しい内容は<TOKIMEKIパブリッシング>のサイト参照。

 一応、その他の韓国の歴史ドラマ関係ムックも念のため一通りざっと目を通してみたところ、いやー、こんなに次から次へとたくさん出ているとは知りませんでした。
 それらを歴史の学習に資するかどうか、という観点から分類すると、
(A)=ドラマからかなり離れて、歴史の学習が主体になっている。 
(B)=ドラマに即してきっちり歴史を学ぶゾ、という姿勢がはっきりしている 
(C)=ドラマ自体に重点を置いていて、より深く理解して楽しむために必要な記事を載せている
 ・・・この3つに分けられますが、やはり大半は(C)。
 その中で、(A)に属するのは上記「韓国時代劇ソウル歴史めぐり」の他にはないようですが、「韓国ドラマで学ぶ朝鮮王朝の歴史 大特集 朝鮮王朝の歴史 超解説」(キネマ旬報社)は歴代の朝鮮王の説明はもっと詳しく、「朝鮮王朝時代の基礎知識 用語集」のページもあって、(A)と(B)の中間あたりですね。(キネ旬がこのテのムックをこんなにたくさん出していたとは、長年の映画ファンとしてはちょっと裏切られた感じも無きにしも非ず、です。)
 この本も詳しくはキネマ旬報社のサイト参照。

  

 もう1つ、これも類書をたくさん出し続けている廣済堂ムック中の「韓流時代劇4 ドラマでわかる韓国史&時代劇俳優名鑑」。これは(B)ですね。「ドラマと違う!? 本当の歴史100」とあるように、本当の歴史を知ろうという姿勢が買えます。

 しかし、ドラマの延長とはいえ、なんのかの言いながら、勉強好きの人はたくさんいるようですねー。

  

 なお、これらのムックですが、奥付を見ると数人のスタッフで編集してるんですねー。いろいろ想像すると、「楽しそうな仕事やって、いいですねー」などと能天気なことは言えそうもないなー、と思います。

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2 コメント

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どれがいいでしょうか? (nikka)
2010-10-20 09:17:12
まったくといっていいほど、歴史に関心がなくて(日本史も…)ドラマも歴史物は見ないのですが、やはり歴史の勉強になるならちょっと見てみたいなと思っています。
で、参考書としては、最初にご紹介いただいている「韓国時代劇ソウル歴史めぐり」が一番いいでしょうか?
とりあえず一冊買って、ざ~っと歴史を頭に入れたいなと思っていて。
もちろんドラマと史実は違うのはわかっていますが、参考にはなりますよね?
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その人の好みや目的で・・・ (ヌルボ)
2010-10-20 11:34:18
そーですねー、やっぱり各自の好みや目的に会ったものを、ということになるのでは?

上で紹介した順に①、②、③とすると、
①は歴史ドラマに全然興味のない人でも歴史自体に興味があって、史跡見学・史跡散策をしてみたい人にはいいでしょう。

②はドラマを入り口にして、当時の歴史社会をきっちり知ろうという人向き。

③はもっとドラマに密着して、この場面はあーだ、この人物はこーだ、という書き方。

しかし、これ以外にもたくさんこの類のムックは次々と出ているようですし、とりあえず手にとって見比べて決めるのがいいと思います。
※新しいドラマが次々と放映されるので、それに合わせてどんどん刊行されている、ということは、上記①~③も、大規模書店でもすでに見つかりにくくなっているかも・・・。(とくに①)
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