ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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[韓国語] <タムナ家族>って?

2010-09-23 23:32:57 | 韓国語あれこれ
 今晩もなんとなく韓国KBSラジオの討論番組を聴いていました。私ヌルボの聴き取り能力は、論議のテーマと各論者のおよその意見がなんとかわかるかどうか、というレベルです。
 たまに論議のポイントとなる言葉で意味がわからない言葉が耳に入ると調べてみるのですが、今晩の<タムナカジョク>もその1つでした。

 <カジョク><가족(家族)>で問題ないとして、<タムナ>とは何? 一応思いついたのは<耽羅(탐라)>、つまり済州島なのですが、内容的に関係なさそう。そのまま聴いていると、ベトナム人女性の聴き取りやすい韓国語の発言とか、チャビョル(차별.差別)という単語が出てきて、ようやく<タムナ>=<다문화(多文化)>のことか、と思い当たった次第です。
 平音の다と激音の타の聴き分け、それ以前にmnaとmunaの違いがすぐ聴き分けられないようではダメですね。

 韓国では、「結婚移民」といわれる外国人女性と農漁村地域の男性との結婚が近年増加して、新しく結婚する人の3分の1は国際結婚という状況があるそうです。
 とくに多いのがベトナム人女性との結婚で、2006年の数字では、農漁村の場合、韓国人男性と結婚した外国人女性2885人中ベトナム人女性は1535人と半数を超えています。

 ベトナムという国は、東南アジアといっても中国・朝鮮・日本とともに儒教文化圏に属していることもあって、「夫や夫の両親によく仕える」という見方があるようです。一方ベトナムでは、韓国ドラマの影響で韓国社会や韓国人男性への好感度が増した、という状況があるということです。

 しかし、実際に「結婚移民」として、あるいは労働者として韓国に来ると、当然ではありますがいろんな問題に直面することになります。
 韓国社会は、外国人に対する強い排他的な雰囲気はありませんが、言葉をはじめ社会習慣の違いはとくに大きな問題となるようです。

 2007~08年の韓国ドラマ「黄金の新婦」は、1500万ウォンで買われたベトナム人契約花嫁がやってきて、というヒューマン・ドラマらしいですが、私ヌルボは未見。
 そういえば、昨年読んだヤングアダルト小説の佳作「ワンドゥギ」も、主人公の少年の母親はベトナム人でした。

 国際結婚関係の犯罪・事件もしばしばあるようです。livedoorのニュースによると、去る7月、20歳のベトナム人妻が韓国入国1週間で韓国人の夫に殺害されるという事件が起きました。47歳の夫は精神障害をわずらっていたそうです。この事件の関連でしょうが、翌8月には「国際結婚仲介業者が韓国人男性の個人情報をベトナム人新婦に提供することを義務化する法律ができる」との記事がありました。

 日本でもさまざまな場面で<多文化○○>という言葉が見られますが、<多文化家族>という言葉はまだまだ一般化はしてませんよねー。

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