ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績 [1月15日(金)~1月17日(日)]

2016-01-19 23:50:55 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 16日観た「ブリッジ・オブ・スパイ」は期待以上。重厚でとても見応えがありました。予備知識なしでタイトルを見てスパイ映画かな?と誤解して映画館に行った人もいれば、逆に行かないつもりの人もけっこういるのでは? むしろ注目は<ブリッジ>の方。2つの意味が込められているんですね。新聞等で高く評価されているわりには客足はイマイチとか・・・。50代以下の人だと<U-2撃墜事件>(1960年)(→ウィキペディア)と言っても何のことやらわからないもんねー。私ヌルボも新聞の見出し程度かろうじて記憶にある程度。その前年<黒いジェット機事件>というのもあったなー。ウィキペディア(→コチラ)を見ると場所は藤沢だったのか。
 そして18日はシネマ・ベティで「消えた声が、その名を呼ぶ」鑑賞。観客数は積雪が残る寒い日だったせいか「ブリッジ・オブ・スパイ」の1割足らずのわずか4人でしたが、1人当たり満足度(?)は同様に高かったはず。100年前のオスマン帝国によるアルメニア人の大量虐殺を扱った作品ですが、ここにも過去の<歴史認識>が現在の国際政治上の問題となるといった日韓中と似た構図があるのですね。この作品の中で、主人公がシリアの町アレッポの野外劇場でチャップリンの「キッド」を観て・・・というシーンはホントに名場面だったと思います。

「朝鮮日報」1月15日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)
 「レヴェナント 蘇えりし者」
  「なぜ生きる?」を問う映画 ★★★★
 「ミステリー・グースバンプス」
  元「ジュマンジ」ファンに ★★★
 「ミラクル・ニール!」
  大胆に想像しなくちゃ ★★☆
 「ソング・オブ・ザ・シー海のうた」
  こんな作品観て育って! ★★★☆
 「その日の雰囲気」
  こんな‘何か’は真似禁止! ★★☆
 「タイム・トゥ・ラン」
  俳優に惑わされないで ★★☆
 「ミラクル・ニール!」はイギリスのSFコメディ。地球滅亡を企むエイリアンたちがテキトーに選んだ教師ニール(サイモン・ペッグ)に力を授けて地球存続のチャンスを与えるというもの。日本公開は今春。「ソング・オブ・ザ・シー海のうた」は<東京アニメアワードフェスティバル2015>でグランプリを受賞したアイルランドのアニメ。アイルランド神話をもとに、海ではアザラシ、陸では人間の女性の姿をとる妖精セルキーの母親と、人間の父親の間に生まれた兄弟の冒険を描いた作品で、今夏日本で一般公開されます。「タイム・トゥ・ラン」はジェフリー・ディーン・モーガンとロバート・デ・ニーロ共演のクライム・アクションで、ヒューマントラストシネマ渋谷の<未体験ゾーンの映画たち2016>で上映が終わったところ。(大阪は1月31日から。) 内容等は→コチラ参照。他の3作品は下の記事中で紹介しています。

           ★★★ Daumの人気順位(1月19日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】

①悪い国(韓国)  9.2(129)
②内部者たち:ジ・オリジナル(韓国)  9.1(656)
③時をかける少女<2006年>(日本)  9.0(1185)
④ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ  9.0(48)
⑤JSA(韓国)  8.9(367)
⑥ラブ・アクチュアリー  8.9(669)
⑦Love letter(日本)  8.8(763)
⑧エターナル・サンシャイン  8.8(524)
⑨トーク・トゥ・ハー  8.8(55)
⑩マッドマックス 怒りのデス・ロード  8.7(2027)

 ③「時をかける少女」は本ブログでは新登場。2006年の細田監督によるアニメ版です。韓国題は「시간을 달리는 소녀」。
 なお⑦「Love Letter」は1995年の岩井俊二監督作品ですが、その後何度も再上映されてきました。20年以上経った今、日本より韓国の映画ファンの記憶により強く残っているように思われます。

     【専門家による順位】

①マッドマックス 怒りのデス・ロード  8.8(9)
②ヘイトフル・エイト  8.6(5)
③今は正しいがその時は間違いだ(韓国)  8.2(4)
④ボーダーライン  7.8(6)
⑤時をかける少女<2006年>(日本)  7.8(5)
⑥インターステラー  7.6(9)
⑦ザ・ロブスター  7.6(6)
⑧アスファルト  7.5(4)
⑨リトルプリンス 星の王子さまと私  7.3(3)
⑩スター・ウォーズ/フォースの覚醒  7.2(7)

 ⑤「時をかける少女」だけが新登場ですが、上述のように何度目かの再上映です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[1月15日(金)~1月17日(日)] ★★★
         ディカプリオ主演のアカデミー賞候補作「レヴェナント 蘇えりし者」が初登場1位

【全体】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(新)・・レヴェナント 蘇えりし者 ・・1/14 ・・・・・・・・・・・694,579 ・・・・・・・・・821,202・・・・・・・・・・6,668 ・・・・・・・・966
2(新)・・その日の雰囲気(韓国)・・・1/14 ・・・・・・・・・・・279,871 ・・・・・・・・・354,921・・・・・・・・・・2,859 ・・・・・・・・584
3(1)・・アーロと少年・・・・・・・・・・・・・1/07 ・・・・・・・・・・・270,281 ・・・・・・・・・983,041・・・・・・・・・・7,259 ・・・・・・・・602
4(3)・・ヒマラヤ(韓国) ・・・・・・・・・・12/16 ・・・・・・・・・・・189,379・・・・・・・・7,469,661・・・・・・・・・57,987・・・・・・・・・536
5(2)・・内部者たち ・・・・・・・・・・・・・12/31 ・・・・・・・・・・・158,294・・・・・・・・1,851,433・・・・・・・・・15,138・・・・・・・・・569
       :ジ・オリジナル(韓国)
6(30)・・ミステリー・グースバンプス・・1/14・・・・・・・・・144,020 ・・・・・・・・・182,410・・・・・・・・・・1,375・・・・・・・・・514
7(27)・・映画クレヨンしんちゃん・・1/07・・・・・・・・・・・・・44,822・・・・・・・・・・197,640・・・・・・・・・・1,472・・・・・・・・・277
       オラの引越し物語~サボテン大襲撃~(日本)
8(6)・・X-ミッション・・・・・・・・・・・・・・1/07・・・・・・・・・・・・・30,113 ・・・・・・・・・278,905 ・・・・・・・・・・2,207・・・・・・・・・242
9(5)・・HEROCK/シャーロック ・・1/02・・・・・・・・・・・・・29,549・・・・・・・・1,259,963 ・・・・・・・・・・9,852・・・・・・・・・229
       忌まわしき花嫁
10(4)・・私を忘れないで(韓国)・・・1/07 ・・・・・・・・・・・・22,575・・・・・・・・・・414,102 ・・・・・・・・・・3,315・・・・・・・・・280
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は1・2・6位の3作品です。
 1位「レヴェナント 蘇えりし者」は、アカデミー賞で最多12部門ノミネートというディカプリオ主演の西部劇アドベンチャー。狩猟中に熊に襲われ、瀕死の重傷を負ったハンターのヒュー・グラス(レオナルド・ディカプリオ)は、狩猟チームメンバーの1人ジョン・フィッツジェラルド(トム・ハーディ)に置き去りにされます。その際フィッツジェラルドは反抗するグラスの息子まで殺してしまいます。奇跡的に蘇ったグラスは厳しい冬の寒さに耐え、交戦中の部族の熾烈な襲撃をかわしながわ、約300キロにも及ぶ復讐の旅を続けます・・・。マイケル・パンクの同名小説を原作とする実話に基づいた物語とのことです。韓国題は「레버넌트:죽음에서 돌아온 자」。日本公開は4月です。
 2位「その日の雰囲気」は、韓国のロマンス&コメディ。釜山行きのKTXで偶然隣り合わせたぺ・スジョン(ムン・チェウォン)とキム・チェヒョン(ユ・ヨンソク)。自由恋愛主義者チェヒョンは言い寄れば必ず成功するのが自慢のメンコンナム(맹공남)すなわち猛攻男、一方のスジョンは彼の攻勢に巻き込まれながらも「私、そんな女じゃないのよ」と立ち向かう鉄壁女(철벽녀)。この両者のミルタン(밀당.駆け引き)ロマンス、勝つのはドチラ? 原題は「그날의 분위기」です。
 6位「ミステリー・グースバンプス」は、R.L.スタインの同名児童向け小説(岩崎書店から刊行)を原作としたファンタジー&。ホラー。カナダで製作された子供向けTVドラマが北米で1995~98年、日本でも1998~99年NHK教育TVで放送されました。この映画では、主人公の原作者(!)R.L.スタイン(ジャック・ブラック)が隣人のz少年(ディラン・ミネット)と共に本からとび出した怪物たちに立ち向かうという構成になっています。韓国題は「구스범스」。日本公開は6月です。

【多様性映画】

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・ユース・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1/07 ・・・・・・・・・・・・11,466 ・・・・・・・・・・・・43,617 ・・・・・・・・・・・・340 ・・・・・・・・・55
2(29)・・Love Letter(日本)・・・・・・・・・1999/11/20 ・・・・・・・・・・・・・9,112・・・・・・・・・・・・61,881 ・・・・・・・・・・・・464 ・・・・・・・・150
3(3)・・海街diary(日本) ・・・・・・・・・・・・・・・・・12/17 ・・・・・・・・・・・・・4,490・・・・・・・・・・・・78,438 ・・・・・・・・・・・・636 ・・・・・・・・・26
4(2)・・隣りに神が住む・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/24・・・・・・・・・・・・・2,053 ・・・・・・・・・・・・92,671 ・・・・・・・・・・・・749 ・・・・・・・・・31
5(33)・・フランス映画のように(韓国)・・・・・・・1/14・・・・・・・・・・・・・1,163 ・・・・・・・・・・・・・2,764・・・・・・・・・・・・・・21 ・・・・・・・・・29

 4・5位の2作品が新登場です。
 4位「隣りに神が住む」(仮)は、ベルギー等3ヵ国合作のコメディ。ブリュッセルのフラットで父親(神)・母親(女神)と暮らす娘の物語。この両親は、神を自称しているのではなく、なんと正真正銘の神様(!)なのです。娘は父親のコンピューターをハッキングして人々に「神しか知りえない情報」を流したりするのですが、物語はさらに荒唐無稽に(?)展開していきます・・・。韓国題は「이웃집에 신이 산다」です。
 5位「フランス映画のように」は、「ロシア小説」や「俳優は俳優だ」のシン・ヨンシク監督による4作からなるオムニバス。<A time to leave> 4人の娘を残して安楽死をすることを選んだ母親が、娘たちと共に過ごす最後の3日間の時間が今始まる。<A lady at the bar> ビール・バーのきれいなアガシを好き始めた2人の男がいる。1人の女と2人の男の夜の出来事。<A remaining time> 愛し合う2人の男女に、ある日偶然に出会った用いた占い師は告げる。「恋人の時間は100日しか残っていません」。<Like a French film> ある女性を愛する男がいる。は、「彼は彼女の漁場に閉じ込められた虜だ」と周りはいうが、彼は彼女を愛し始めた瞬間が忘れられない。原題は「프랑스 영화처럼」です。

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