ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画の興行成績 [7月7日(金)~7月9日(日)] ►アリ・アスター監督の新作、評価はビミョー ►感動作「サバカン SABAKAN」 韓国でも好評 ►宇宙物に今の子供はワクワクするかな?

2023-07-17 20:55:18 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
※日付要確認! 1週前の週末のデータです!

▶今回の記事の初登場作品で目に留まった作品は「ボー・イズ・アフレイド」(仮)。製作会社がA24で、あの衝撃的な真昼間ホラー「ミッドサマー」のアリ・アスター監督の最新作です。となると、当然期待してよさそうかな?と思うところですが・・・。例によって<Filmarks>を見ると50人ほどがレビューを寄せています。→コチラ。皆さんアメリカで観たのかな? で、そのレビューを読むとこれがオモシロイ! 「希に見るヘンテコ作品」「3時間悪夢を見た感じ」「どんな方法で観客を気分悪くさせられるか実験しているみたいだった」等々。豊かな表現力で楽しめます。また総じて低評点が多い中で5.0と満点を付けた方もいたりして・・・。まあ、どんなふうにわからなくて、時間とお金のムダなのか、実際に確認したくなってきます(笑)。

▶《独立・芸術映画》の4位を見ると「1986 그 여름, 그리고 고등어통조림(1986 あの夏、そしてサバの缶詰)」という韓国題の新登場作品で、国は日本とあるではないですか! そこで昨年観た「サバカン SABAKAN」のことかと気付きました。私ヌルボ、昨年観た映画118本中8位に入れた作品です。※→コチラ参照。
 とくに子供時代を地方で過ごした年配者(=ヌルボ)にとっては懐かしさを感じさせる作品でした。韓国では、記事末尾の<シネ21>の評価ではベスト10には入らなかったものの、<シネ18>の評点は6.60、ネチズンの方は8.50の高ポイントで、国を超えて感動が伝わることを実感しました。

▶《独立・芸術映画》で3位のロシア映画「プラネット」の説明を読み、予告編を見ていろんなことを考えました。SF・冒険・カタストロフィー映画です。ストーリーについては下の記事参照。手短に言えば地球に小惑星が接近してくるとのことで人々は華麗な流星雨のショーを期待していたところが・・・という設定。
 とりあえずは→予告編を見てみて下さい。で、私ヌルボがよく分からないのは、今の若い人たち、とくに子供たちはこのような映像を見てどれほどのドキドキ感やワクワク感があるのか?ということ。
 1969年にはアメリカの宇宙船アポロ11号に搭乗したアームストロング船長が人類初の月面着陸に成功。それ以前、私ヌルボの子供の頃ロシアの宇宙船スプートニク2号ライカ犬が乗せられて地球を周回したのが1957年、有人宇宙飛行船ボストーク1号ガガーリンが搭乗して人類初の地球周回飛行に成功したのが1961年。以後ずっと大人子供を問わず宇宙への関心は持続していたと思います。
 当時の宇宙関係の映画と言えば即座に思い出すのがスタンリー・キューブリック監督「2001年宇宙の旅」。この傑作がいつ公開されたかググってみたらなんと米・日とも1968年4月ではないですか! つまりアポロ11号の月面着陸の前年。キューブリック監督(とアーサー・C・クラーク)、ホントにすごい!
 で最初の疑問に戻る。今の子供たち(&大人たち)、宇宙に対するドキドキ感やワクワク感はあるのでしょうか?

   ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績 7月7日(金)~7月9日(日)★★★

        「マイ・エレメント」が独走 3週連続1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・マイ・エレメント(米) ・・・・・・・6/14・・・・・・800,448・・・・・・3,406,120・・・・・33,726・・・・・・1,664
2(3)・・犯罪都市3(韓) ・・・・・・・・・・・・・5/31・・・・・・170,194 ・・・・10,533,870 ・・・103,414・・・・・・・・833
3(新)・・ミッション:インポッシブル・・7/12・・・・・166,217・・・・・・・・166,595・・・・・・1,776・・・・・・・・500
       /デッドレコニング PART ONE(米)
4(2)・・インディ・ジョーンズと ・・・・・6/28・・・・・・149,002・・・・・・・・791,546 ・・・・・・7,852・・・・・・・・954
       運命のダイヤル(米)
5(4)・・スパイダーマン:アクロス・・・・6/21 ・・・・・122,487 ・・・・・・・・805,365 ・・・・・・8,363・・・・・・・・646
       ・ザ・スパイダーバース(米)
6(6)・・君の結婚式(中) ・・・・・・・2021/8/25 ・・・・・・49,489 ・・・・・・・・167,314 ・・・・・・1,615・・・・・・・・231
7(5)・・貴公子(韓) ・・・・・・・・・・・・・・・・・6/21・・・・・・・39,276・・・・・・・・659,617・・・・・・・6,483・・・・・・・・602
8(新)・・悪魔たち(韓) ・・・・・・・・・・・・・・7/05 ・・・・・・・36,189・・・・・・・・・67,881・・・・・・・・・681・・・・・・・・595
9(新)・・映画ドラえもん ・・・・・・・・・・・・7/08 ・・・・・・・32,002・・・・・・・・・32,300・・・・・・・・・295・・・・・・・・283
       のび太と空の理想郷(日)
10(22)・・ボー・イズ・アフレイド(米)・・・7/05・・・・・・19,378・・・・・・・・・35,208・・・・・・・・・351・・・・・・・・312
  ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン

 3・8・9・10位の4作品が今回の新登場です。
 3位「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」は日本でも7月21日公開。もちろん公式サイトも用意されていて→予告編も公開されてますが、バイク(原付)を常用している身では見てるだけですごく怖いです(笑)。韓国題は「미션 임파서블: 데드 레코닝 PART ONE」です。
 8位「悪魔たち」は韓国のアクション&スリラー。刑事ジェファン(オ・デファン)が稀代の連続殺人魔ジンヒョク(チャン・ドンユン)を検挙した瞬間、なんと互いの体が入れ替わってしまいます・・・。原題は「악마들」です。
 9位「映画ドラえもん のび太と空の理想郷」は日本では今年3月公開。韓国題は「극장판 도라에몽: 진구와 하늘의 유토피아」。理想郷は<ユートピア>と訳すのか。
 10位「ボー・イズ・アフレイド」(仮)はアメリカのブラックコメディ。冒頭に書いたように、アリ・アスター監督の新作です。
 父が誰なのか分からないまま独断的な母親に育てられて傷ついた中年男ボー(ホアキン・フェニックス)は、何事も恐ろしく不安ですが、そうではないふりをしています。そんな彼が母に会いに故郷に帰る途中で超現実的な状況に直面することになります・・・。って、もしかして「ヘレディタリー/継承」と通底する?? 韓国題は「보 이즈 어프레이드애」。日本公開は年内のようです。

【独立・芸術映画】
順位 ・・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・君の結婚式(中) ・・・・・・・2021/8/25・・・・・・・・49,489 ・・・・・・・・167,314 ・・・・・1,615・・・・・・・・231
2(4)・・モリコーネ ・・・・・・・・・・・・・・・・・7/05・・・・・・・・・5,124 ・・・・・・・・・10,203・・・・・・・・・96・・・・・・・・・67
       映画が恋した音楽家(伊)
3(新)・・プラネット(露) ・・・・・・・・・・・・・7/05・・・・・・・・・3,265 ・・・・・・・・・・6,055・・・・・・・・・53 ・・・・・・・135
4(新)・・サバカン SABAKAN(日) ・・・・・7/05・・・・・・・・・2,436 ・・・・・・・・・・5,657・・・・・・・・・44 ・・・・・・・104
5(25)・・どこに行きたいのですか(韓)・・7/05 ・・・・・・・・1,569 ・・・・・・・・・・4,143・・・・・・・・・37 ・・・・・・・・88

 3~5位の3作品が新登場です。
 3位「プラネット」はロシアのSF・冒険・カタストロフィー映画。
 宇宙ステーションミールから24時間後に通過する小惑星を追跡中に隕石が衝突する可能性が告げられますが、地球側ではその情報が無視されてしまいます。
 一方地球ではそのようなことも知らずに人々は華麗な流星雨のショーに期待を膨らませています。その時、小惑星の裏側の死角地帯から隕石の破片が核爆弾より強力なパワーで飛び散り宇宙ステーションを破壊した後、地球に向かって進んで来ます。小惑星に襲われた地球ではすべての建物と道路が崩壊し、大災害が広がっていきます・・・。韓国題は「플래닛」です。
 4位「サバカン SABAKAN」については冒頭で書きました。韓国題は「1986 그 여름, 그리고 고등어통조림」です。
 5位「どこに行きたいのですか」は韓国のドラマ。原作はキム・エランの短編集「外は夏」(亜紀書房.訳:古川綾子)所収の同タイトルの短編です。原作は、教師だった夫を亡くした女性ミョンジ(パク・ハソン)がスコットランドのエディンバラに住む従姉夫婦に長期間の留守番を頼まれて1人現地に行き、そこで学生時代の男友達ヒョンソク(キム・ナムヒ)と会って・・・という、主人公ミョンジの内面を丁寧に描写した作品ですが、映画の方は舞台をポーランドのワルシャワに移し、ショパンの心臓が眠る聖十字架教会や、ナチスドイツに抵抗したワルシャワ蜂起の追悼行事等がそのまま映し出されていて、原作の雰囲気とはかなり違っているのでは?と思われます。原題は「어디로 가고 싶으신가요」。これをどう訳すか? 「どちらへお行きなさりたいのですか?」等々考えてみましたが、やっぱり翻訳書に従うのが穏当にして妥当ですね。

★★★ 韓国の映画誌<シネ21>の評価 7月16日(日)現在 ★★★
           ※緑色の評点は<シネ18>評者の平均評点、紫色の評点はネチズンの平均。

①ケイコ 目を澄ませて(日) 8.40 9.00 너의 눈을 들여다보면
②スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバース(米) 8.13 9.67 스파이더맨: 어크로스 더
③LOVE LIFE(日) 7.50  러브 라이프 昨年公開の深田晃司監督作品
④ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(米) 7.40  미션 임파서블: 데드 레코닝
⑤マイ・エレメント(米) 7.29 9.00 엘리멘탈
⑥秘密の丘(韓) 7.20 7.00 비밀의 언덕
⑦スラ(韓) 7.00  수라
⑧エクストリーム・フェスティバル(韓) 6.83 7.00 익스트림 페스티벌
⑨閑山:龍の出現(韓) 6.80 8.22 한산: 용의 출현
⑩あの夏(韓) 6.75 8.00 그 여름

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