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0065 鈴木わかな・関泰士・鷲尾透弥─「助教」と「助教授」の区別がつかない裁判官たち(その1)

2024-04-19 | 鈴木小太郎チャンネル「学問空間」
第65回配信です。


地味な私のアカウントで、珍しく少し反響。

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午前0:21 · 2024年4月18日
裁判長裁判官の鈴木わかなと陪席の関泰士・鷲尾透弥は「助教」と「助教授」の区別もつかない莫迦。こんな社会常識のない莫迦裁判官に当たってしまった雁琳氏は気の毒、などと書いたら、私も名誉感情侵害で訴えられるのかな。

https://twitter.com/IichiroJingu/status/1780617588642611581

武蔵小杉合同法律事務所
http://www.mklo.org/archives/1952

判決の二か所に極めて奇妙な記述。

(ⅰ) 「第2 事実の概要」「2 前提事実」(p3)

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(3)呉座勇一(以下「呉座」という)による投稿及び同人に対する処分等
  呉座は、国際日本文化研究センターの助教授であったところ、【中略】
  呉座は、令和3年1月12日、国際日本文化研究センターの運営主体から、同年10月に定年制の資格を付与して助教授から准教授に昇格させる旨の決定を受けた。
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(ⅱ)「第3 当裁判所の判断」(p23)

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エ 呉座の提訴後、本件投稿①に至る経緯
 呉座は、令和3年10月29日までに、国際日本文化研究センターの運営主体を被告とし、原告を非難するツイートにつきSNS上における不適切発言に及んだという理由によって助教授から准教授への昇格決定を取り消す旨の本件処分(前提事実(3))の不当性を主張して、自身が無期雇用契約上の地位にあることの確認を求める訴訟を京都地方裁判所に提起した(甲21)。
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いずれも「助教」と「助教授」を混同。
しかし、「助教授」が「准教授」に変わったのは2007年で、十七年も前の話。

准教授
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%87%86%E6%95%99%E6%8E%88

三人の裁判官は余りに無知ではないか。
また、これは単なる無知にとどまらず、この無知・非常識が呉座を含む関係者の置かれた状況とオープンレター騒動の全体的な構図への重大な誤解につながっているのではないか。

参考、池内恵氏のツイート
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助教授(かつて存在した役職で、原則終身雇用だった)、助教(かつての助手で、原則終身雇用ではない)の違いが分かってない裁判官は、キャンセルした側とされた側の大学世界内での圧倒的な権力関係を理解できていない可能性がある。
https://twitter.com/chutoislam/status/1781027517819949485

呉座さんは助教だったから圧力でクビになった。助教授だったらクビになってない。大学人の間の係争を裁く裁判官は、研修所で大学の仕組みについて研修を受けた方がいいんじゃないか?
https://twitter.com/chutoislam/status/1781027520000983285

池内恵(1973生、東京大学先端科学技術研究センター教授)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%B1%A0%E5%86%85%E6%81%B5

北村に対して極めて攻撃的であった呉座は何故に突如として謝罪したのか。(p22)
呉座と北村の和解が成立したのは何故令和3年7月16日なのか。(p23)
また、何故に呉座は同月10日、ブログで、「私、呉座勇一は、(中略)Twitter上において、複数回にわたり、北村様の誹謗中傷を行ってしまいました」、「私の上記行為を寛大な心で許して和解に応じてくださった北村様には心から感謝申し上げます」などと記したのか。

三人の裁判官はこれらを不自然に思わないのか。

呉座がここまで卑屈になった理由はたった一つ。
それは北村とのトラブルが解決したことを国際日本文化研究センターに訴えて、内定済みだった准教授就任への障害を取り除くため。
しかし、結果的には内定取り消し。
呉座にしてみれば踏んだり蹴ったり。
「北村様」にしてみれば、呉座が焦りを募らせるのをじっくり観察した上で、絶妙のタイミングで呉座にとって屈辱的な和解案を呑ませ、「謝罪文」を書かせたことになる。

それにしても余りに非常識で奇妙な誤解。
鈴木わかな・関泰士・鷲尾透弥のうち、いったい誰が判決の原案を書いたのか。

鈴木 わかな(裁判長)
https://www.sn-hoki.co.jp/judge/judge1530/
※4月1日付で司法研修所へ。
https://www.westlawjapan.com/p_affairs/2024/20240401_s.html
関泰士(右陪席)
https://www.sn-hoki.co.jp/judge/judge4247/
鷲尾透弥(左陪席)
https://www.sn-hoki.co.jp/judge/judge2663389/
https://www.westlawjapan.com/p_affairs/2023/20230116_s.html

「裁判官の職務について」(「法科大学院協会」サイト内)
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裁判長はベテランの裁判官が務め、そのほかの裁判官は、裁判官に任官して間もない若手裁判官(裁判長の左側に座ることから左陪席裁判官と呼ばれており、通常主任裁判官として関与します)と、若手裁判官とベテラン裁判官の間くらいの経験年数の裁判官(裁判長の右側に座ることから右陪席裁判官と呼ばれています)で構成されています。

https://www.lskyokai.jp/houkadaigakuin_1_1/

一番若手の鷲尾透弥が原案を書いたとして、鷲尾の世代の人が大学で「助教授」を見たことがあるのか。
仮に鷲尾の単純誤記だとしても、それに中堅・ベテランの関・鈴木が二人とも気づかないというのはどういうことなのか。
この判決全体の知的水準に疑念を感じるので、次回以降、少し詳しく分析する。
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