「私以外は全て驚きの対象」と言う考え方を知ったお陰で、私の心は非常に安定しました。人の生涯は安定したり、不安定になったりして、繰り返し人生を終わる事は百も承知ですが、日々の生活の中で、非常に取り乱している男女を見ると、ああ、少し「生き甲斐の心理学」を勉強すれば、ああも見苦しく乱舞しないですむものを、と思います。「驚いてはいけない人に驚く事例」とは、どんな事を言うのでしょう?例えば異性を恋します、恋の初めは、ぼーっとして、全てが心地良いわけですが、ふと自分の生育史からすると、信じられないような言動に触れます。そして驚いたり、意外に感じたり、侮蔑したりします。段々と交際が深まりますと、がっかりする自分に驚いたり、相手からも驚かれたりします。また尊敬する先輩と議論したりしますと、意外と無知な先輩を意識したり、逆にいつも暖かい先輩が急に私を小馬鹿にすると、こちらはショックを受けたりします。こんな時、人間は「自分以外は全て驚きの対象」という原理を知っていると、当然のこと、と、いつものような「自己肯定他者肯定の平和な人間関係」が維持できますが、この原理を知らないと、生涯、折角の親友を造れないまま死んでいくことになります。大げさな表現ですが、この原理「自分以外は全て驚きの対象」を意識しておくと、心はどちらかと言うと、自由で安定の道を歩めるようです。アニマの取り扱いも同じことです。自分の中に女性性を見出して驚くことは愚かなことです。女性性があるがゆえに女性を多少理解出来るのでしょう。異性は神秘で美しく、かつ恐ろしいし、永遠の魅力的な存在でもあります。
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