4年前の今日、東京は快晴でした。用事を兼ねて新宿御苑を歩いて池の端のベンチに座り新宿のビルを眺め真っ青な空を仰ぎ、梅の花を堪能したあの光景が脳裡に焼き付いています。
東日本大震災から4年です。
手を合わせ祈ります。
先日のNHK日曜美術館で、日本で初めてイコン画家になった石垣りんの特集を組んでいました。
東北の地に意外とキリスト教の教会が多い事の意味を考えるきっかけとなりました。石垣りんはロシア正教です。
私の関わる学校の修道会も発足は秋田です。ドイツの某カトリック男子修道会の援助を目的として設立された女子修道会であると聞いています。はじまりが秋田であるということに繋がりを感ずるのです。
坂上田村麻呂から今日に至るまで、耐え凌ぐことのアイデンティティが育まれている東北という地は、私の中にも祖先の二分の一が新潟から北海道であることから、云いし得ない繋がりを感じるのです。
石垣りんも日本の変わり目の時期に西洋画を志し、縁あってイコン画を手掛けるようになります。サンクトペテルブルグの留学の際、ビザンチン様式のイコン画を徹底的に習わされたお陰で、その画風が体質に合わず病気になって二年で帰国するのです。
確かにビザンチン様式のイコン画は、私もあまり好きではありません。日本人の柔らかな色彩と陰影から比べるとかけ離れた画風です。彼女は「おばけ画なんて描きたくない」と書き綴り、段々と身心が病んでいくのです。
日本に戻った石垣りんは、そこから大好きなルネサンス的日本人の画を描き、それをイコンとして描いていきます。
明治時代、お茶ノ水のロシア正教のニコライ堂の隣に設計専門学校があったそうで、そこで藩の命令で学んだ私の祖先がいることをふと思い出しました。石垣りんの生育史を辿りながら、我が祖先と重なることに東北のアイデンティティを思ったのです。それと同時に日比和平というイコン画家との出会いを懐かしく思い出しました。お兄様は函館のハリストス正教会の神父様でした。齢90歳で逝去されるまでイコン画を描き続けられた方です。我が家にも日比和平さんのイコンが飾られています。
生活の苦しさから、身を切るようにイコンを手放されたようにも思います。
津波に遭い火事で焼失した大船渡の石垣りんのイコン画を見る事は叶いませんが、いつの日か石垣りんのイコン画のあるロシア正教教会に赴きたいものです。
一人一人の命が育んてきたものが、その当時は「点と点」であっても、後世の誰かが線として繋げてゆくことでひとつの意味を成してゆくことを深く思ったのでした。
…
銀座プロムナードギャラリー(地下鉄銀座駅~東銀座間の地下道・銀座三越の下)にて「江戸表具を愛する会」作品展。
3月22日から4月3日まで。地下道ですので、通行者が歩きながら見るショーウィンドーです。銀座に行かれたついでに覗いてみてください。日本文化の一つである「表装」を一堂に見る事ができます。
☆☆ ☆☆
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先日のNHK日曜美術館で、日本で初めてイコン画家になった石垣りんの特集を組んでいました。
東北の地に意外とキリスト教の教会が多い事の意味を考えるきっかけとなりました。石垣りんはロシア正教です。
私の関わる学校の修道会も発足は秋田です。ドイツの某カトリック男子修道会の援助を目的として設立された女子修道会であると聞いています。はじまりが秋田であるということに繋がりを感ずるのです。
坂上田村麻呂から今日に至るまで、耐え凌ぐことのアイデンティティが育まれている東北という地は、私の中にも祖先の二分の一が新潟から北海道であることから、云いし得ない繋がりを感じるのです。
石垣りんも日本の変わり目の時期に西洋画を志し、縁あってイコン画を手掛けるようになります。サンクトペテルブルグの留学の際、ビザンチン様式のイコン画を徹底的に習わされたお陰で、その画風が体質に合わず病気になって二年で帰国するのです。
確かにビザンチン様式のイコン画は、私もあまり好きではありません。日本人の柔らかな色彩と陰影から比べるとかけ離れた画風です。彼女は「おばけ画なんて描きたくない」と書き綴り、段々と身心が病んでいくのです。
日本に戻った石垣りんは、そこから大好きなルネサンス的日本人の画を描き、それをイコンとして描いていきます。
明治時代、お茶ノ水のロシア正教のニコライ堂の隣に設計専門学校があったそうで、そこで藩の命令で学んだ私の祖先がいることをふと思い出しました。石垣りんの生育史を辿りながら、我が祖先と重なることに東北のアイデンティティを思ったのです。それと同時に日比和平というイコン画家との出会いを懐かしく思い出しました。お兄様は函館のハリストス正教会の神父様でした。齢90歳で逝去されるまでイコン画を描き続けられた方です。我が家にも日比和平さんのイコンが飾られています。
生活の苦しさから、身を切るようにイコンを手放されたようにも思います。
津波に遭い火事で焼失した大船渡の石垣りんのイコン画を見る事は叶いませんが、いつの日か石垣りんのイコン画のあるロシア正教教会に赴きたいものです。
一人一人の命が育んてきたものが、その当時は「点と点」であっても、後世の誰かが線として繋げてゆくことでひとつの意味を成してゆくことを深く思ったのでした。
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銀座プロムナードギャラリー(地下鉄銀座駅~東銀座間の地下道・銀座三越の下)にて「江戸表具を愛する会」作品展。
3月22日から4月3日まで。地下道ですので、通行者が歩きながら見るショーウィンドーです。銀座に行かれたついでに覗いてみてください。日本文化の一つである「表装」を一堂に見る事ができます。
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