五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

大原野神社のお茶屋さん

2012年04月13日 | 第2章 五感と体感
4月11日の京都はあいにくの雨でしたが、灰色の空に果てしなく白に近い桜色が浮き立ち、清楚さが嬉しい花見となりました。

勝持寺の境内には遠慮することなく桜の木が植えられ、華やぐ気分が増してきました。
新しいお茶室で頂いたお茶とおもてなしも有難く、観光客同士の会話も弾み、一期一会の人との出会いは良いものです。
後世までこうやって人を寄せることを桜を植えた西行さんは想像できたのだろうか。。。と、ふと思ったりもしました。

平安時代は、まだまだ山深い処であったことでしょう。それでも持統天皇の頃から既に大事にされていた場所でもあり、願徳寺の如意輪観世音菩薩と日光&月光菩薩は、非の打ちどころの無い美しさに驚きました。

勝持寺から竹林の参道を歩き、大原野神社へと向かいました。歩いて15分くらいです。

神社に着く頃には、お腹もぺこぺこになり、雨脚も強くなり出し、参拝を済ますと一目散に神社の袂にある春日乃茶屋に。

雨のため、参拝客もまばらだからそろそろお昼にしようかと、従業員の方々が御膳を出していたところにひょっこりと私達が入ったわけです。
「申し訳ないですねぇ」と笑い合い、筍定食を注文し出すと、次から次へとお客さんが入り、20人くらいでいっぱいになるお茶屋さんが満席になってしまい、てんてこ舞いとなりました。

掘りたて筍に満足しながら、お店を見渡していると、店内の天井の下あたりに布袋さんがマトリョーシカの如く7体並べられていることに気付きました。大きさの違う同じ布袋さんが仲良く整然と並んでいるわけです。

お茶屋の豪快で魅力的なおかみさんに聞くと、伏見稲荷の布袋さんで、一年に一度、一つ購入し、7年間かけて揃えるそうです。揃えている途中に家族が亡くなると、その布袋さんを返し、喪が明けたあくる年からまた揃え直していくのだそうです。
最近では、この風習が無くなってきたらしく、伏見稲荷で布袋さんを買い揃える人も少なくなってしまったそうです。

おかみさんは、布袋さんのことを「ほてさん」と呼んでおられました。

そういえば、戎さんも「えべっさん」です。温もりある親しみを感じます。

関東では七福神巡りの風習がありますが、関西だと一つの神様を大事にする風習があるようです。

雨のお陰で、人との出会いが印象的な花見となりました。

大原野神社の春日乃茶屋は、蓬餅もお薦めです。この時期ならではの風味で、春の香りを満喫しました。

おかみさんも、とても太っ腹な楽しい方です。勝持寺の茶室のおもてなしといい、お茶屋さんのおもてなしといい、日本のおもてなし文化は、ほんとうに貴重なものだと改めて思いながら帰路につきました。

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