五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

日本人のアイデンティティ2

2012年04月06日 | 第2章 五感と体感
先日の日本人のアイデンティティについての続きです。

1穢れと禊ぎ
2侘びと寂び
3甘えの構造
4幽玄美
5もののあわれ
6恥の文化

以上が日本人のアイデンティティの特徴的な6つの要素である、と習いました。
これらは外国人の学者が日本人を考察した結果、あぶり出されてきた特徴であるとすると、日本人の両親の間に生まれ、日本で生まれ育った私から他に何が見えてくるだろう…、という思いが湧いてきました。

そこで、ふと思い立ったのは、「許し」です。

日本の文化から生まれた芸事や道(どう)を嗜んでいる人ならピンとくるかもしれませんが、師が弟子に「許し」を与えていくことで、次のステップが踏まれていくことを度々経験してきました。
相手に勝つとか、負けるとかの判断ではなく、決まった答えの中で〇と×があるのではなく、経験や人間関係から判断されていく「許」。フェアーではないように思いますが、それが文化を継承してきた要のアイデンティティかもしれません。

それが、甘えの構造に繋がったり、恥に繋がったりしていくのかもしれませんが、「許の文化」はしっかりと日本社会に根付いているように思います。

根本的に一神を信じている民族では、神の前において人は平等であるという意識から物事が判断されていく傾向が見受けられますが、多くの神様を受容している民族は、契約という意識が薄いことも特徴的です。

最近では、議事録を取った取らないという問題が起きましたが、欧米では考えられないことも例の一つに上げられるでしょう。
議事録を取っていないことを呆れているだけで世間が許容してしまったことも、いかにも日本人のアイデンティティだと感じています。多分、欧米だと、議事録を取っていない会議自体が病理だと判断されるはずです。

しかし、日本の中では病理ではなくても欧米だと病理だと判断されることがあると同時に、欧米だと病理でなくても日本では病理とみなされることもあるわけです。

自分のアイデンティティが見えてこないのは、当たり前のことを当たり前だと感じているからです。
いちいち自分が感じることを分析していたら、それこそストレスだらけになりますが、他国、他宗教、他民族の中に身を置いたり、知ることで、そこから湧き上がるストレスから比較考察することは、自分を知る良い機会です。

「自分」という道具を使いながら、学ぶことは沢山あります。

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