五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

日本人のアイデンティティ

2012年04月02日 | 第2章 五感と体感
3日間の勉強会を終え、すっきりした気分の朝を過ごしています。

今回は、平家物語の一番最初、そして一番最後の部分をじっくり音読することから始まりました。

もともと語りであった平家物語。琵琶で奏でる平家物語は、従姉の親友である女性琵琶奏者のファンになったことがきっかけで随分聴いてきました。その方は、若くして亡くなりもうこの世には居ませんが、たびたび渋谷の「ジャンジャン」で聴いた平家物語が耳から離れません。魂が震えるくらいの衝撃を受けた彼女の語りは、自己の生命が凝縮を予知していたかのようなものだったと解釈しています。最近では、奈良に住む僧侶であり琵琶奏者である方の力強い平家物語が私のお気に入りです。

今回は琵琶もなければ旋律も無い音読です。自分で語り、体感し、湧きあがる感情を自分の言葉で口に出してみると、自分の内にある日本人のアイデンティティが、何となく浮き上がってくるのが不思議です。

日本人のアイデンティティは、西洋から発達した心理学や心理療法では、病理だと解釈されかねないものもあり、勿論西洋文化が中心となるわけなので、日本のみならず、アジアやアフリカ、南アメリカ諸国、中東等、地域によって、概念は違うわけです。
日本人ではあっても、両親や祖父母が他国の方であれば、そこでも違いが出まが、それを語ってしまうと、地球の人口分の個性を語らなくてはならなくなってしまうので、国という「ひとつの括り」から見た傾向を軸として考察していくことも大切なのです。

植村先生から教えられた日本人のアイデンティティを考察する上で必要な項目をここに書き記しておきます。

1穢れと禊ぎ
2侘びと寂び
3甘えの構造
4幽玄美
5もののあわれ
6恥の文化

この6つの項目をじっくり考えてみると、自分の悩みや自分の傾向が病的なものではないことに気付く方もいらっしゃるかもしれません。

穢れていると思ってしまうこと。
水に流す。
白黒はっきりつけることを好まない。
自己実現を言語化しない。
なんとなく湧き出すじんわりとした情。
恥をかきたくない自分。
他者に対する依存。
季節に移ろうグラテーションのような変化。
曖昧…等、

これらのことを×だと考えている自分がいるとしたら、「6つの項目のうちの何が自分を生き延びさせてきたか」を立ち止って思索してみると。。。あな不思議。。。自分の中にある好きな自分、嫌いな自分が、これらの項目に乗っ取って浮き上がってくるやもしれませぬ…。

心の中は自由です。どんなことを考えたって構いません。

新年度の始まりに、こんな思索をしてみるのも「あり」かな、と思います。

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