五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

チベット死者の書・バルド ソドル

2009年11月07日 | 第3章 無意識の世界
「埋蔵経」ということばがあります。

「偉大な経典は、しかるべきところに隠され、その経典が必要な時代に発見される」…仏教の世界の話ですが、キリスト教の死海文書とも似ているように思います。

その埋蔵経のひとつが「チベット死者の書」(英訳)本当の題名は[バルド ソドル]といいます。

「誰かによって発見され、意味のあるものとしてその時代に必要なものとして大切にされていく」

未来永劫を祈った人々が、どんな思いをこめて経典を埋蔵したのかは、学者にお任せするとして、心理学を学ぶ私たちにとって読まなきゃ、話にならない、というくらい必要不可欠な「チベット死者の書」のお話を数日間語っていきたいと思います。

この本に私が出会ったのは学生の頃でした。30年くらい前のことです。
その時に読んだのは、「ニンマ派の書」です。

これは、18世紀にオックスフォード大の人類学者エヴァンス・ヴェンツがインドの古道具市で見つけたものです。それを英訳し、今度は心理学者ユングが読みました。
ユングは、このチベット死者の書を読み感銘を受け、個人の意識を超えた無意識の世界を心理学に応用していきました。

1960年代には、ハーバード大の心理学者ティモシーリアリーが、麻薬による幻覚作用と死者の書の修行の行程の共通性を論文発表し、それが当時のヒッピーに愛読されるようになり、学界から無視されることとなりました。

現在、私たちの勉強会では、ニンマ派ではなく、ゲルグ派を使用していますが、ユングの原型論を体得しようとするならば、私個人としてはニンマ派のほうがわかりやすいかな、と思います。無意識の意識化は、理論と実践、両方から作業していかないと誤解を招く恐れがあるかもしれません。
「比較宗教学的見地に立った心身ともに健全な世話人」のもとで学ぶのがベストだと思います。

続きは明日に

[生き甲斐の心理学参照」
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