歩く・見る・食べる・そして少し考える・・・

近所を歩く、遠くの町を歩く、見たこと食べたこと、感じたことを思いつくままに・・・。おじさんのひとりごと

坂野家の月波楼はキンチョーの夏で二階です。

2009年12月10日 | 建物の話し
昨日の続きです。

“月波楼”の二階に上がります。それにしても、「月」に「波」に「楼」は、見た目には美しいのですが、読みが“ゲッパロウ”とあまり耳に心地良くありません。

楼は楼閣で、摩天楼ですから、高い処なのです。人は見上げるよりも、見下ろす方が心地良いのです。財力もあり、広大な敷地を所有する坂野さんが、二階建てにしたのは、眺望を楽しむ為であったと思います。


階段を上がり、見下ろすとかなりの勾配です。むかし、むかしの家は階段と云うよりも、梯子段に近いのです。これって、むかしの人は足腰が強かったからなのでしょうか? 


まぁ、まぁ、の、お庭です。


こちらの竹林の眺めがいいです。


こちらは主屋、


瓦屋根ですと、ここには“鬼瓦”が積まれる位置ですが、この“寿”の文字、色違い?か、 品種違い?の、藁か茅で造られているようです。こう云うの初めてみました、何て云うのでしょうかね。


説明板にあった、当時としては、最新式の“巻き取り式日除け”です。でも、しかし、これって、“風情”とか、“情緒”とか、“趣”とかに、かなり云うか、相当と云うか、良くない影響を与えそうです。

ここは、やはり、日本家屋で書院造りですから、何と云っても日除けは“簾”でしょう。


夏は簾越しに竹林をぬけた風、風鈴の音、浴衣に団扇で冷酒をかたむける・・・・・・、う~ん。一度やってみたい。それにしても、竹林と云えば藪蚊が付き物ですから、蚊取り線香を相当焚ないとね。“キンチョーの夏、ニホンの夏”


この月波楼には、東京から“文人墨客”が集まったそうですから、きっと夏にはそんな風景が見られたかもしれません。冷酒の前に先ずはビールですかね。


ふすま絵、


かなり“シブイ”です。


この書院を建てた当時の当主は、文人だったようです。お金が貯まると、ふつうの人は誰しも、それにふさわしい、地位とか、名誉とか、教養とか、欲しくなるのです。


そんなことを思いつつ額を見上げていたら、天井に変なモノを発見。


戸の下に取り付ける“戸車”のようです。何故?天井に? ココに紐など通してモノを上下させたり、ぶら下げたりして滑車として使用したような?でも、何を?紐に結んだの? 重いモノはムリですから、書画などを吊り下げ鑑賞したのでしょうか?


まぁ、何をぶら下げようが、上下させようが、兎に角、やはり、月波“楼”ですから、見下ろす眺めの、二階が良いのでした。

まだ、まだ、坂野家住宅の鑑賞は続きます。


それでは、また明日。


コメント
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