雪香の星月夜日記

山口雪香の歌がたり、ささやき、ひとりごと

のびのびと手足そよがせ雲の群れ次から次へ季節運べり

2022-08-26 20:43:00 | Weblog

 朝は雷鳴轟く驟雨だった。昼過ぎから日差しが戻り、夕方にはまた晩夏の光。


 今日もずっとプルーストを読んで過ごした。大変に虚弱な人で、恵まれた富裕層とはいえ、青年期以降は外出もままならぬ半病人の暮らしだった。よくもこんな密度の濃い大作を書いたものと思う。
 肉体的には弱くても、彼の精神は極めて健康で冷静で、しかもユーモアに溢れているから、読んでいる私は随所で楽しい。
 知的で病弱な作家は、しばしばその作品に〜優れた内容であろうとも〜そこはかとなく悲壮感がつきまとうが、プルーストにはそれが感じられない。
 昔読んだ時は、こんなふうに面白がらなかったと思う。未知の、難解で美しい世界に驚きながら、一生懸命に読んでいたはずだ。

 良い日だった。

 愛と感謝。 

 




 

 

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