午睡の夢から。
どこかの見知らぬ山の高み。田舎めく旧家、天井がたかい。ひろびろとして、もとは農家のような。
何かの御法事。祖母らしい女性と参列。そこの居並びは、なぜか女性ばかり。男の人の姿は見えない。
祖母らしい、と言ったのは、そのひとは現実のわたしの祖母ではないとわかっている。だけれども、夢のなかで、彼女はわたしの妣(おおはは)だと思っている。
彼女は五つ紋の正装裳服。なのに、なぜか金糸銀糸の西陣の袋帯を締めている。
周囲は彼女を賓客としてもてなす。御法事はどうなったんだろう?
わたしは、彼女といっしょに、この家に泊まることになった。……。
字あまりなうた、ゆめのかけら。