つとめおえて。
仕事柄、職域のことはあまり歌わない。世評どおり、決してらくな勤めではないのだけれど、一日のあれこれを振り返ると、肉体的な疲労はともかく、利用者さんと接して、ケアワークに自分なりに力を尽くしたあと、心によどみが残らない。
今は経験が浅いせいもあるだろうし、いろんな曲面で、この世界の深刻から免れているおかげもあると思う。
人づてには、ずいぶんつらい話も聞くし、話題にもされる。
わたしが接している認知症の利用者さんのまなざしは、予想できない体調の変化で、ときに位相がねじれたり激したりなさるが、落ち着いているときは、たいてい用心深い子供のように、まっすぐにこちらを見ている、ような気がする。
なかにはわたしの頬を撫でて「かわいいなあ」なんておっしゃる方もいる(ホント?
認知症の方の眼は、なにを見ているんだろうなあ、と思ったりする。
過去と現在が「矛盾なく混乱している直線」のまなざし。
あたらしい職場では、まだ慣れないワークが多い。でも、日進月歩、と言い聞かせて働いている。