本物を観るということ

 
 昨今では誰でも簡単にホームページやブログを作ることができ、自分の絵をアピールする一環としてホームページやブログを持つ画家たちも増えて、そうしたものを通じて、画家の考え方や感じ方についても気軽に知ることができるようになった。
 で、それらを読んで私は疑問に思っていた。……美術館に絵を観に行く画家って、あまりいないんだろうか?

 私がまだ研究者を志していたとき、指導教員が最初のゼミでこう言った。
「基礎を、できるだけ質の良い基礎を、広く作っておかなければならない。その上に何を築くにせよ、基礎が悪くては良いものは築けないし、基礎が狭くては築くものが限られてしまう」

 研究者にとって基礎理論を学ぶことは優れた研究のための条件となる。こういったことは多分、どんな分野でも言えるに違いない。優れた作家は古典文学を読むだろうし、優れた音楽家は事情の許す限り、ナマの名演奏を聴きに行くものだ。
 同様に、優れた画家は、わざわざ海外からやって来てくれる名画を、最寄の美術館まで観に行くのは当たり前。……単純にそう思っていた。

 で、最近、とある画家が、「ちゃんと美術展(タダの個展ではなく、入場料を払う美術展)へ行っている画家は物凄く少ない」と書いているのを読んで、かなりびっくりした。画家ってそうなの???
 この画家は、良い絵を鑑賞することは、創作におけるインフラとなるのだから、画家は良い絵をたくさん見なければならない、旨、書いていた。……普通、そう考えるよね。

 To be continued...

 画像は、C.W.ピール「画家の美術館にて」。
  チャールズ・ウィルソン・ピール(Charles Willson Peale, 1741-1827, American)

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