「潔白」 青木俊 幻冬舎
冤罪なんだから反省するわけないじゃん。冒頭は、強烈な死刑執行。ちょっと違うと思うけど...注意喚起としては良いのかな。
で、30年前の小樽。母娘の惨殺事件。死刑囚は再審の準備をしていたが、殺されたのだ。
娘は再審を請求した。
DNA鑑定が、あの足利事件のと同じなんだよねえ。
再鑑定するには試料がない。ずる科学者が「わざと」使い切ってしまった疑惑。あるかもね。
裁判所は、担当裁判長が再審決定だしそうなので急遽の人事異動。あるある展開。
最後は、平仄があいすぎる。ヒューマニズムに収斂するもんじゃないだろう。
死刑と検事と裁判所の裏側を、よくぞ描いてくれたと思う反面...エンタテイメントとして消費して良いのかな感もあり。