千恵子@詠む...................

リンクにて開く世界は万華鏡 あれやこれやと交差の果てへ

「疑惑」とは状況証拠だけなのに毒婦えんざい...松本清張

2020年08月19日 | 詠む

「疑惑」  松本清張  文春文庫

警察発表たれ流し、というより警察発表ふくらましの報道。昔の新聞ひどいんだよね。夫に多額の保険を掛けて殺したと。それで毒婦にされた彼女は、状況証拠だけで起訴され死刑への道。

殺してないんだもん。反省するわけないじゃないか。どんどんと、街じゅう世界じゅうから毒婦よばわり。

あれれ。心妹の林眞須美さんと同じ状況。この小説のほうが前なんだけど。映画では、桃井かおりだ。

ただひとりの味方の老人弁護士は、接見での心労ゆえか病気(後に死ぬほど)。念のために、だって最高裁まで20年係るからと依頼しようとした刑事弁護のエキスパート弁護士は息子・妻・娘の大反対で弁護せず。ようやくついた国選弁護人は、民事専門。こりゃ、死刑一直線。

屑マスコミの態様が皮肉な結末。

 

Comment
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする