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チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
+昭和50年代~現在のお話も・・・

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夏の朝

2008年08月14日 | チエの玉手箱
お気に入りの深夜放送が終わっても、このまま寝床に行くのはもったいないような気がして、雑誌などをパラパラめくる。
ふと気がつくと、カーテンの向こうが少し明るくなっている。
朝の気配。

戸外に出てみる。
ひんやりとした空気が、気持ちよい。
西の空に、ひとつ、ふたつ、星が残る。
藍のベールを1枚ずつ、はがして、山際が薄くなってくる。

聞こえてくるのは、まだ、サラシ川の水音だけ。
もう少しすれば、アブラゼミがジーとうるさく鳴きだすだろう。

スグリグミの葉に、セミの脱け殻を見つける。
一つ見つけると、あちらにも、こちらにも、セミの脱け殻がある。

ひまわりの向こうに、広がるスイカ畑。
グラジオラス、ポンポンダリア、アスターの花。

今日も、暑くなりそうだ。

いつの日にか、この土地を離れることになっても、
この景色だけは、忘れずにおこう

私は、そう思った。