気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

銀の携帯

2007-08-25 01:14:55 | きょうの一首
老い父が銀の携帯持たされて碁会所へゆく鈴懸通り
(飯沼鮎子 銀の携帯 角川短歌9月号)

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今日届いた角川短歌9月号から。
いまの世の中、こういうことになっているだろう。銀、碁会所、鈴懸通りの言葉選びが良い。乗り物の中で若い人は、携帯でメールを打っていて、年配の人は声を出して話していることが多い。「今バスの中、もうじき着くから」と言った会話がなされている。わたしはまだ携帯を持たないままで、まわりの人に迷惑をかけることもしばしばあるが、持たないままで、出来るかぎり押しとおすつもりだ。

父をらば直ぐにケイタイ持つだらうさみしがり屋のあたらしもの好き
(近藤かすみ)


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2 コメント

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Unknown ()
2007-08-25 02:00:10
この歌は「銀」「鈴」で、金属つながりの縁語、と捉えてももいいでしょうか。

父親に携帯電話を持たせる、という何気ない社会詠のワンポイントになってる、気がします。

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Unknown (かすみ)
2007-08-25 22:01:30
縁語なのでしょうね。でもやりすぎると「つきすぎ」と言われる場合もあり、むつかしいです。
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