道草、より道、まち歩き。

思いつくまま 気の向くまま、街をぶらぶら歩いています。
ブログの内容もゆるくて、道草、より道ばかり。

カジュアリティーズ

2013年05月23日 23時53分16秒 | 国際・政治
Casualties1989年公開された映画で「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で人気だったマイケル・J・フォックス主演の『カジュアリティーズ』というのがあった。
同年にはトム・クルーズの『7月4日に生まれて』という、これもベトナム戦争を描いたもので、どちらも戦争の闇と戦争後に苦悩する帰還兵が題材という映画だった。

ベトナム戦争を扱った映画はやはりその戦争そのものが国民の多くの支持を受けなかったためか、オリバー・ストーン監督の作品のように、アメリカの戦争映画としては考えさせられる反戦的なものが多いように思える。

『カジュアリティーズ』は、ベトナム戦争の中で起きた、アメリカ軍兵士による戦争犯罪の実話を題材にしていて、ベトナム軍に仲間を殺された怒りで小隊の長であるショーン・ペン演じるミザーブ軍曹は、偵察パトロールの任務がてらに村人の少女を誘拐し強姦することを部下に提案し、村を襲撃し少女を誘拐、任務中も連れ回し仲間と共に強姦に及ぶ。
マイケル・J ・フォックス演じる部下のエリクソン上等兵も強要されるが、頑なに強姦することを拒んだが、信頼していた同僚までも軍曹側についてしまい、エリクソンは四面楚歌状態で少女を逃がそうとするが見つかってしまい、ミザーブはエリクソンに殺害を命ずる。
拒否するエリクソンにミザーブと部下たちは証拠隠滅のために少女を殺害してしまう。
エリクソンは上官に事の真相を訴えるが事を大きくしたくないため黙認されるが、牧師が訳を知りミザーブ以下部下たちは軍法会議にかけられることになる。
しかし終戦後もエリクソンは少女を助けられなかった事に胸を痛めづつける。

『7月4日に生まれて』は主人公が銃撃戦で打たれ胸から下が麻痺するという身体を傷つけられ、反戦運動に立ち上がるという物語で、どちらも戦争の狂気を描いている。
アメリカは自国民をこれほど傷つけても他国での戦争に加わり、イラク戦争では4000人を超える戦死者を出している。

橋下市長発言でまたも慰安婦問題が再燃し、ふとこの『カジュアリティーズ』という映画を思い出した。
ベトナム戦争でもやはり兵士による住民の強姦があって、その中には韓国兵もいた事をつい最近知った。
今でも中東やアフリカでは紛争が相次いで、そこには戦争当事者ではない子供や女性がやはり犠牲者となっているのかもしれない。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする