AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

100年の被写体深度(1)

2015-08-24 20:38:43 | 世界標準の消費価値








先日歯科治療院でLeica F3 なるものを初めて見ました。ライカも医療機器を作ってるんですね。
先生曰く「ライカかカールツワイスかですね。」やはりレンズでは凄いし高価です。
レンズ1本 数十万から100万はします。以前ライカの一眼レフ セットで購入したのですが
シャッターチャンスに弱く、レンズは良いのですがニコンにはかないませんでした。やはりライカはMシリーズですね。デジタル創世記 Panasonic製のアストロビジョン新宿アルタビジョン(Panasonic製のアストロビジョン)とNYユニオンスクエアーのアストロビジョン(同じPanasonic製)とで30段 全面広告 当時コダックがニコンで開発したデジタルカメラで撮影して新年広告としました。デジタルで画像を送ってくるのですが、カメラマンの大先輩から「銀塩とデジタルの差はなんで解るか?」「?」「モノクロで撮影するとホラね?グレーの階調が明確だろう?」事実デジタルよりも鮮明な画像でした。


漁夫の利の先進性

2015-08-23 16:34:23 | アイディアのIdentity



商品ネーミングで使いたかったのが「gyofunori(漁夫の利)」でしたが使われずに違うネーミングに決まってしまいましまいましたので、自分で使っております。
Promo & Activationに引き続き、Direct部門でも受賞したVolvo。そして今度はアメリカのGrey New Yorkが受賞しました。クリエイティブでリアルタイム。スーパーボールをVolvoがハイジャックした、と言われています。スーパーボールといえば、スポーツ観戦の中でアメリカ一視聴率の高いシーズン。視聴率が高いので、もちろんクライアントはこぞって大金を叩いて広告をうちます。1回オンエアーで3億8千万円くらいです。日本ですと1クール(3ヶ月)3800GRPくらいの換算です。何億もかけた多くの車の広告の合間をぬって、スウェーデンの車ブランドVolvoはどのようにして競争に勝てばいいのか?テレビ中継などで別の車のCMが流れる度に、#volvocontestと共に、愛する人の名前を加えてツイートすることで、Volvoの車が当選するという戦略でした。スーパーボール中に休憩時間の合間にCMが流れる度に、SNS上ではVolvoが誰が当選するかで話がもちきりだったのです。他のブランドの車のCMをハイジャックして、Volvoを広告するという今までかつて無い斬新なアイディアをうったのです。完全に他社にのっかって広告することで、通常なら何億と予算をかけて作るCMをもっと効率的に広告したのです。





そう言えば、2013年のスーパーボールでも、34分間 停電した際に、1枚のテロップを流したのがOREOでした。「YOU CAN STILL DUNK IN THE DARK」(この場合のダンクはオレオの食べ方 ミルクに浸すことを意味します。)この時も1回数億円のCMに「1枚のテロップ OREOが勝った。」と称されました。
こういうゲリラ的と申しますか?「フラッシュモブ的メディア戦略」が今後どんどん増えていくでしょう。要はアイディア次第でSNSと連携していけば、多くのGRPを稼げるという証にもなったのです。優れたアイデイアは「全うな漁夫の利」へと繋がるのです。


命を彩る

2015-08-22 15:58:36 | 世界標準の消費価値









最近 車の暴走事故で命を落とす方が多いです。先日も癲癇持ちの医師が意識を失い池袋の路面店に突っ込みました。薙ぎ倒された歩行者のうちお一人が亡くなられました。覚醒剤 脱法ハーブでの事故も多い。自転車の事故も多くなりました。特に猛スピードで駆け抜けていくならず者自転車は狂気と化す。自転車に手を焼いているのは世界共通みたいですね。ボルボも共同開発に名を連ねたのが「Life Paint」です。LifePaintは、世界規模の広告代理店・Grey Groupの一員であるGrey Londonとスウェーデンの新興企業で反射スプレーを開発するAlbedo100、3社が組んだプロジェクトによる製品です。前述のスローガン「事故から助かる最善の方法は、事故をしないことだ(The Best Way to Survive a crash is Not to Crash)」をテーマに開発された製品で、特に夜間の視認性を高める効果を狙ったものです。LifePaintは昼間は無色透明のため衣類の見た目に影響を与えず、夜間光を反射して存在を知らしめることができます。
「命を彩るのは、その彩の価値を知っているものだ。」
歩行者にも対応できる命の為の彩です。


8月20日(木)のつぶやき

2015-08-21 03:13:20 | 今そこにあるメディアのリスク

輪廻転生のトイレタイム(3)

2015-08-20 19:54:51 | 今そこにあるメディアのリスク







CMがトイレタイムになっているのは日本ばかりではないようです。事実 英国も米国もフランスもイタリアも日本以上にCMの質は劣っております。最近気になるのが、YouTubeの本編前に見せられるCM 質の高いCMの前に流れる面白くもないCM「CMのCM」です。
「面白くもないCMなど見たくない。」これは世界共通です。そこに目をつけたのが、
英国に本部を置く非営利団体「D&AD」です。1963年に創設したD&AD Awardsは、審査の厳しさで定評があり、世界中の制作者たちが憧れる最高峰のクリエーティブ賞といわれています。
グランプリに値する“ブラック・ペンシル”は、人々を驚愕させ、議論をよび、そして新しい時代を切り拓くクリエーティブのみに授与されます。2014年は、D&AD Awards史上はじめて、7つの“ブラック・ペンシル”が授与されるという稀な年となりました。日本の作品としては6年ぶり2度目の快挙となる「Sound of Honda / Ayrton Senna 1989」が獲得しました。
カンヌライオンで受賞したのが、「The Ad Filter by D&AD」です。今回の事例、広告が嫌われている場所で逆に目立とうという面白い姿勢のアイデアです。ただちょっと思ったのは確かにブランディング・話題性を集めるためにとても面白い施策だと思いますが、広告賞がこんなアイデアを考えなくてはいけない程スポンサーが離れていってしまっているのかも知れません。カンヌが賞カテゴリーを拡大し、どんどん世界での影響力を増している中で、その他の広告賞も生き残りに必死なのでしょう印刷媒体のみならず、テレビ媒体も世界共通 厳しくなっているのでしょう。


輪廻転生のトイレタイム(2)

2015-08-18 11:18:34 | 今そこにあるメディアのリスク
















今のお若い方々は「杉山登志」さんをご存知でしょうか?数々の資生堂の名作CMを世に出し、1973年に若くして自殺してしまったACC賞にも「杉山賞」があります。私が学生の頃 まだ広告業界も知らない頃でした。でも杉山さんの遺書の言葉は今でも覚えております。
『リッチでないのにリッチな世界など分かりません。
ハッピーでないのにハッピーな世界など描けません。
夢がないのに 夢を売ることなどは……とても……嘘をついてもばれるものです』
汐留の広告代理店が未だ築地にあった頃、オーミビルのCRに配属されて初めてのロケがライオンさんのクリームリンス 天草ロケでした。その時の制作会社が日本天然色映画社でした。
素人のお嬢さん参加型CMです。15秒の枠の中で彼女に何を言わせるのか?撮影が終わればその後は明日の演出コンテと言葉打ち合わせでした。寝静まって監督と企画お二人が何やら騒いでいる。目を覚ますと、このお二人寝言で企画打ち合わせをしているのです。この時に
杉山登志さんの『リッチでないのにリッチな世界など分かりません。ハッピーでないのにハッピーな世界など描けません。』が過ぎりました。ここまで自分を追い込んで言葉を編んでいる。
その後、CMランドの今は亡き 椙山三太さん(サントリー サミージェームス ジュニア、はっぱふみふみ、マッドネスを起用したホンダシティ等)キューピーの木村俊二さん、そして現場時代も営業時代もいろいろとお世話になった佐古監督です。良かった事は、若いうちからこの大御所制作会社と仕事が出来たことです。何しろプロデユーサー達のディレクター達へのフォローが凄いのです。クライアントからの要望がその企画演出に悪い意味 影響するとなるとロジカルに論破してきますし、制作費にしても滅茶苦茶なことではなく支払い要求もしてきます。代理店とはクライアントと制作会社の繋でいるわけですから、企画 コピー書いていても調整役もついてくるのです。
お陰様でCMランドで作業させていただいた分、慌てることもなく理路整然と作業が出来ました。
あるクライアントとの会合で六本木に行かなくてはならない夜 M菓様の企画が決まり、その日のうちにプロダクションも決めなくてはいけなかったのです。制作費も安い。でもランドさんでやって貰いたい。CDを説得してプロデユーサーが捕まったのが、深夜0時近く、音響ハウスで音録りとのこと。終わるのが3時頃。で明け方の4時に六本木のカフェで会う事となりました。制作費もきつい中 やって頂きました。「リッチでないけどリッチなものを届けなくてはいけない。」きついけど15秒にかける気持ちは前向きでした。みんなトイレタイムではないリッチな15秒を模索していた時代でした。