恒例の、日本経済新聞の日曜版。
ぬか床のごきげん、と題して、川上弘美という芥川賞作家が、書いていた。
四種類の機嫌がある、という。
笑うぬか床。
慇懃なぬか床。
怒るぬか床。
淋しがるぬか床。
実家を出たときに分ちもってきたぬか床は、5年で、死にたえてしまったらしい。
世にも恐ろしい青黒い物象が表面を覆い、乳酸菌は死に絶え、
と、彼女は書く。
そのあとが、さすが、芥川賞作家。
静まりかえった真夜中の沼のようになり果てる。
これ、ぼくも、にがりを大量にいれてしまったときの、あのぬか床を、思い出した。
静まりかえった、真夜中の沼、です。
四番目の淋しがるぬか床。
これ、あんまり、養生しすぎると、うんともすんとも、変化なし。
一見、元気そうなんだけど、漬かることは漬かるんだけど、なんだか、違う。
で、キャベツの芯を入れてみた。
次は、キャベツの外葉。
すると、においがよくなり、ぬかの明度が、よくなった。
ぬか床を、元気にさせるものは、ぬかや塩や空気といった仲間うちのものじゃないことに、気がついた、と。
きゅうり、なす、大根など、異質の野菜どもが混じりこんで、元気になる。
『ぬか床は淋しく依怙地で心結ばれる場所から、脱出するのであった。
破顔してくれるのであった。』
彼女の小説は、読んだことないんだけど。
暇なときに、一冊くらい、読んでみようかな、という気になった小文でした。
ぬか床のごきげん、と題して、川上弘美という芥川賞作家が、書いていた。
四種類の機嫌がある、という。
笑うぬか床。
慇懃なぬか床。
怒るぬか床。
淋しがるぬか床。
実家を出たときに分ちもってきたぬか床は、5年で、死にたえてしまったらしい。
世にも恐ろしい青黒い物象が表面を覆い、乳酸菌は死に絶え、
と、彼女は書く。
そのあとが、さすが、芥川賞作家。
静まりかえった真夜中の沼のようになり果てる。
これ、ぼくも、にがりを大量にいれてしまったときの、あのぬか床を、思い出した。
静まりかえった、真夜中の沼、です。
四番目の淋しがるぬか床。
これ、あんまり、養生しすぎると、うんともすんとも、変化なし。
一見、元気そうなんだけど、漬かることは漬かるんだけど、なんだか、違う。
で、キャベツの芯を入れてみた。
次は、キャベツの外葉。
すると、においがよくなり、ぬかの明度が、よくなった。
ぬか床を、元気にさせるものは、ぬかや塩や空気といった仲間うちのものじゃないことに、気がついた、と。
きゅうり、なす、大根など、異質の野菜どもが混じりこんで、元気になる。
『ぬか床は淋しく依怙地で心結ばれる場所から、脱出するのであった。
破顔してくれるのであった。』
彼女の小説は、読んだことないんだけど。
暇なときに、一冊くらい、読んでみようかな、という気になった小文でした。
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