昨夜、そんなドライバーのタクシーに乗り帰宅。
とあいなり、だったんだけど。
久々に、というのか、ほぼ初めてか、能弁で、早い話が、おしゃべりで。
ずっと一人芝居のように、いかに売り上げを稼ぐか、いいお客を載せるか。
なんてこと、滔々と話してくれて、流石に。
少しは口を挟みたくもなったけれど。
駅はやめた、まるで、餌を投げられる釣堀の魚みたいでしょ、なんてことやら。
どこそこの会社のなんとかとは、ライバル、友達で、よく話すんだけど、彼は。
働く働く、いくらいくらの水揚げがあっても、さらに走るんだ、とかね。
とにかく、やる気に満ちて、おもてなし、とか、サービス業、とかでくくれば。
今時の過剰な接待、慮りの範疇からは外れるんだろうけど、僕は。
後部席で、なかなかいいな、と気分良かった。
とかく、タクシードライバーの口から漏れる言葉は、まったくね、景気が悪くて。
ってのが、日常会話でもあるんだけど、そんな業界の、ゲームのように楽しんでいる姿がね。
おもしろいな、と。
そんなところは、見習わなきゃ、だよ。
才能溢れる方々の配置、ってのが、どうも人間の姿とも言えて。
キュレーター、学芸員だね、そんなポジション。
玉石混交の、数限りない事象を、人を含めてね、どんな具合にピックアップするか。
解釈とも言えるか。
まわりには、目も眩むような才能の持ち主があふれていて。
だって、人はみな、天才だからね。
それぞれにそれぞれの事情を抱えながら、けなげに生きている、まるで。
路傍に咲く小さな花を、あら、可愛い、と愛でるおばたちの姿、視線で眺めれば、ってわけだ。
そこんとこ、テストに出るところなんだけどね。
もちろん、自分自身がそうなんだけど。
って、今朝は、なんか、センチメンタルモーニング、みたいだな。
そうこうしているうちに、若者が現場へ出かけていった。
そうだ、昨日は、昔からの知り合い、というか、業界では有名人でもある方の。
お通夜で、そうか、あの人はそんな歳だったのか、と。
79歳。
会場には、生花が溢れかえり、もちろん、人もね。
たくさんの楽しいこととたくさんの辛いことがないまぜになっただろう人生の幕を。
多くの人に見送られながら閉じるわけだ。
このところ、だんだん、そんな話が多くなっているな、まわりで。
そりゃ、それなりの齢を重ねているんだから、アタボーよ、当たり前だベラボーメ、って落語の。
あれなんだったかな、「大工調べ」か。
その中の与太郎のセリフ、思い出した、いきなりだけど。
さて、昨日休んだ骨ストレッチ、プラス、早歩きに入るとするか。