この季節らしい清々しい気候に恵まれた週末。こんな時に限って、野暮用が重なり身動きが取れないでいる。空気が澄み渡り、朝晩の冷え込みが快感に思える。こんな時には、どこか印象に残る撮影ができるように思えてならない。被写体は極論すれば鉄道でなくてもいい。思うままにカメラを向けて、秋の日差しを感じての撮影は、アントンKの心の清涼剤なのだ。
やはり秋の快晴に恵まれた時の信越山線での一コマ。どこまでも澄んだ空気感が欲しくて、ここまで上り、それでも雪を頂いた妙高を見上げて深呼吸をする。こんな時、アントンKは一瞬にして生き返った気分に包まれる。目の前の景色を見ながら、色々な音楽が頭の中をコダマする。列車の待ち時間の密かな楽しみでもあるのだ。やってきたのは、EF62ではなく、高崎のEF64だった。ここは、信越線。昔からEF62だと決まってるだろ、何て小さなたわ言は、この景色を前に吹き飛んでしまった。
2003-10-25 9335ㇾ EF64 38 14系和式客車 JR東日本/信越本線:二本木付近