気まぐれ日記☆着物の小部屋

2007年耳下腺癌の手術で顔が変わり、生活が一転。街歩きと着物と芝居のブログをどうぞ宜しく♪

ロマンス

2007-09-13 13:05:26 | 芝居
 先週木曜日娘から電話。

「明日ロマンスとれそうだけど行く??

「もちろん!!

仕事をしていないとフットワークの軽いこと!

お誘いにはすぐに乗ってしまう。



あららっ!すみません!



こんな感じ!


「ロマンス」作・井上ひさし、演出・景山民也
      出演・大竹しのぶ、松たか子、段田安則、生瀬勝久、木場勝己


このチラシを見てどんな内容を想像しますか?

井上ひさしおじいちゃんを囲んだホームドラマ??

少なくても日本の話と思いますよ。これは。

ところがナント、ロシアの文豪チェーホフの一生。

最近の劇評を読んで内容を知った私は、

当日の昼図書館に走り、世界文学全集の1冊「チェーホフ」を借りて、

30分で短編を少しと解説を読んだ。

付け焼刃です。でも読んどいて良かった




登場人物は6人だけ。

斬新だったのはチェーホフを4人の男優で

少年期(井上芳雄)、青年期(生瀬勝久)、壮年期(段田安則)、

老年期(木場勝己)を演じ分けること。



たとえば井上芳雄がチェーホフを演じているときは

ほかの人が父親、警官、泥棒になり、すっと垂れ幕の後に隠れると

生瀬勝久のチェーホフに代わる。

演じる人間が変わることで、時間の経過と、人間の複雑さ、深みをが、

見る側に伝わる見事な世界。



脚本の良さの上に芸達者な役者の演技が加わり、笑いの連続。


大竹しのぶは、いつものテンションの高さは変わらないが、

いろいろな役をのびのびと楽しんでいる余裕が感じられた。

脇役だが、強欲婆はちょっとかわいくて、逞しくて、最高!


生瀬勝久はやりたい放題、彼のお茶目な資質もすべて出し切っていた。

脇のトルストイが面白い。


段田安則、この人の端正な演技が好きなのだが、チェーホフになっても

脇になっても深みを感じる人間性を出していた、


井上芳雄は、歌がうまい。こんなに芸達者の中にいても

一歩も引けをとらなかった。


木場勝己、声に深みがあって引き込まれる。


松たか子、いつもは主役なのに、

今回は主役を食うような役者さんばかりに囲まれ、

頑張っっているなという感じ。頑張れ!!



お芝居を堪能したと言う満足感いっぱいの舞台でした。

それにしてもこれだけの個性的役者が

同じ舞台で、同じ人物を演じてよくバラバラにならなかったと思う。

出演者皆ただ者ではない!






コメント (6)
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