気まぐれ日記☆着物の小部屋

2007年耳下腺癌の手術で顔が変わり、生活が一転。街歩きと着物と芝居のブログをどうぞ宜しく♪

読書 「忘れえぬ子どもたち」「憧れのまほうつかい」ほか

2024-08-31 01:16:54 | 読書
 台風10号は各地、特に九州に甚大な被害をもたらしながら、ノロノロと、勿体つけながら進んでいます。

 明日の午後には熱帯低気圧に変わるそうですが、これからも雨の被害が続き、油断がならないそうです。
 
 今回は詳しい予想のおかげで、新幹線も飛行機も事前に運行中止。交通の混乱は最小限に抑えられている様子。
 台風の規模や進行が予想できる事は、心構えが出来て良い事なのですが、
雨の音を聞きながら息をひそめ、ジッと被害の様子をテレビで見ているのは
無力感が募り、落ち着きません。
 自然の脅威はますます巨大化し、いったいどうなっていくのでしょう。

 この不穏な天気と嫌な気分がいつまで続くのか、酷暑の方がまし…なんて思ってしまいます。
 これ以上の被害が出ない事を祈ります。

🌂 🌂 🌂

お芝居の事を書こうと思いましたが、気分が乗らず、ごく最近読んで、記憶に残った本の事を少し。


年上の友人からハガキを頂き、その中で紹介されていた本。

 市の図書館に無かったので、近隣の市から取り寄せて貰った。
すぐに返却してしまったので詳しくは書けないのですが、
教師と子供たちの温かな交流がいつまでも心に残る本だった。

 国内のハンセン病療養所では最大規模の熊本県・菊池恵楓園内に設置されていた小中学校の分校で、病気の小学生たちと9年間過ごしたある女教師の回想。
退職後10年経ち、この本を書いた。(1997年初版)

 作者の藤本フサコさんは夫を亡くしたため、生活のため教師の仕事に戻った。
紹介されたのがハンセン病療養所にあった小学校。
 まず、驚いたのが、ハンセン病療養所に子供がいた事!
病気の子供もいれば、諸事情で療養所で暮さなければならなかった子供達がいた。
 療養所と言う特殊な制約のある中でも、この本を読む限り、この療養所の子供たちは手厚く大事に育てられていた。
 教師は校舎に入る時は白衣を着て、出る時は必ず消毒をする規則があった。また、子供たちは自由に外に出る事は出来ないという不自由な環境。
 多い時で小学校には4,5人の子供達がいた。

 社会から隔離された特殊な環境の中であっても
幸せであれ、楽しくあれ、という藤本さんの熱意が伝わる。
教室の日々の記録なのだが、子供を見る目の優しさと純真な子供達との交流で、読後も温かい気持ちが残り、読者も幸せな気持ちになる。
 教育って、一人一人の個性にじっくり向き合う事から始まるのだなと改めて思った。

 最後に成長した子供達に会う場面があるが、あの子がこんなに成長してと、読者としても嬉しかった。

良い本を教えて頂いて感謝です。


遠藤周作の本はブログ仲間のtonaさん紹介の本。
狐狸庵先生大活躍。笑って笑って、ジメジメを吹き飛ばした。

さくらももこ「憧れのまほうつかい」は先日清里の「えほんミュージアム」で展示していた、ル・カインと言う絵本作家の関係者を、さくらももこがイギリスまで訪ねて行った話。

 さくらももこは高校2年の時「おどる12人のおひめさま」と言う絵本に出会い、美しい世界に夢中になった。
 いずれは弟子になりたいと思っていたが、頭を冷やし漫画家への道を選んだ。でもいつか会えるチャンスがあるかもしれないと望みは捨てずにいたが、
ル・カインは47歳で亡くなってしまった!!

 さくらももこのエッセイはベストセラーになった「もものかんづめ」以外は読んでいなかったが、たくさん本を出しているのですね。
彼女の好奇心のおもむくままに、憧れの作家の関係者に会いに行くとか、
宝石が好きになって、宝石商と一緒に採掘現場まで行ってしまうとか、(ほかの本)
自由に動き、興味を深堀りしてしまう姿勢がいいなぁと思った。
 「ちびまるこちゃん」以外の彼女の世界が魅力的。
若くして亡くなったのが残念です。

浴衣からこんな上下を作りました。

娘が着ると言うのであげたら、首回りがパカパカゆるい。
直すのに時間がかかってしまいましたが、着てくれるのは嬉しい♬

 大森の銭湯に行った時、娘が湯上りにこの上下を着始めたら、そばにいたおばあちゃんの目が急に輝きだした。
 「浴衣から作ったの?いいわね~~。私もこんな浴衣持っているのよ」
と大喜びしていた。良い事をした気分♬

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千畳敷カールへ

2024-08-23 01:01:04 | 旅行
 今年は小さな旅を楽しんでます。

 夏に行きたいと思うのは信州しか思い浮かばず、
1泊2日で千畳敷カールに行ってきました。

8月18日
松本駅に10時過ぎに到着。

ここでは久し振りに行きたい所がある。それは松本市美術館!!
何回も来ているけれど、必ず幸せな気分になれる大好きな場所。




これです!!コレコレ! パワーアップできますね。
自分が チューリップのみなぎる生命を受け取っている気がします。


写真の撮れる内部展示はここだけ。

人が水玉に同化してますね。
草間彌生は松本市に生まれた。小さい頃から水玉の幻影が見えていたらしい。
この美術館には無いけれど、子供の頃に描いた母の肖像の顔にも水玉が描かれているのを見たことがある。

 繊細な神経と闘いながらも95歳の今でもどん欲に新作に取り組む姿勢は
すごいなぁの一言。



ゴジラ-1.0の映画監督・山崎貴のオブジェもあった。おもしろ~い。

松本駅でおそばを食べ、岡谷に出てから飯田線で駒ヶ根駅へ。
翌日の朝が早いので、駅前のスーパーで朝食を用意してバスに乗り込む。

駒が池で降車。


立派な建物で、農具や生活用具など展示している。
もとは駒ケ根市役所だったそうだ。
随分辺鄙な所に公共の建物があるのが不思議だった。
昔はこの辺は栄えていたのかな?

 駒ケ根郷土館を見学してから、本日の宿・駒ケ根高原すずらん颯へ。
宗太郎温泉郷といって、お肌つるつるになるお湯だった。

 夕食は撮り忘れたけれど、種類の多い一般的な宿の食事だった。
岩魚が美味しかった。

8月19日 
 6時10分の朝一番のバスに乗る予定が、なんと満員で乗れなかった。
同じく置いてけぼりになってしまった男性二人と我が夫婦の4人でタクシーを依頼し、駒ケ根ロープウェイ駅に向かった。

ロープウェイ駅を降りると思わず声が出た。
木製テラスから、一面に臨む山!!山!! 別世界。

右に見える山が宝剣岳。




ロープウェイ駅の反対側は雲海。 富士山が見えます。さてどれでしょう?


一周40分のコースをゆっくり1時間以上かけて歩きます。

健脚の方達は右手の上の方に登りますが、私達は安全第一♬
もう老人の山歩きなんです。



5、6歳の子たちも沢山遊びに来ていた。
本格的装備の山奥の方へ行く道もあるが、ここは気楽に山歩きが楽しめる場所だ。

1周歩くころに霧が出てきた。

  







よく見ると一面に可愛い高山植物が見つかる。
名前をスマホで調べたけれどすぐに忘れてしまって・・・・駄目ね。

9時ごろに下りのロープウェイに乗った。
臨時だったのだが、乗ったのは私達夫婦のみ。

千畳敷駅は日本で一番高いロープウェイ駅だそうです。

霧が上がってきた。

千畳敷カールは夏は午前中が青空が見えるそうだが、
昼近くなると曇る事が多いらしい。

 私達はいちばん景色の良い時間を歩いた。

美しい景色に身を置き、夢見心地だった。忘れられないわ~。
次回はロープウェイ駅にあるホテル千畳敷に泊り、
朝日と夕日と、満天の星を見てみたいと思った。
















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8月の舞台 その1 8月納涼歌舞伎第3部「狐花」

2024-08-15 00:10:35 | 芝居
8月8日 歌舞伎座第3部「狐花」きつねばな
 
歌舞伎のお面付けた人がいますね。外国からの観光客かな?
最近入場せず、歌舞伎座の前で写真を撮る人達が増えた。





第3部は午後6時15分開演。

ミステリー界の鬼才・京極夏彦が書き下ろす新たな謎解き物語。
出演は 松本幸四郎、中村七之助、中村勘九郎

これは絶対に行きたい。チケット発売日にPCの前に陣取り3階 A席の中央をゲットした。

 上演中なのでストーリーには触れないが、舞台のセットが素晴らしかった。
最近はセットにお金と手間をかけない舞台が多い。
 新感線の舞台でさえも、映像に頼るケースが増え、最近美しいセットを見る機会は減ってしまった。
 一面の彼岸花の中に鳥居。
そして鳥居の前に 狐の面をつけた冷たい美貌の萩之介が立つ。
 おどろおどろした京極夏彦の世界に歌舞伎はとても似合う。

 女役が良かった。
七之助の切ない風情のお葉は勿論、可憐で華やかな米吉の雪乃、大店の不良娘たちの、坂東新悟、中村虎之介。

 それに引き換え、男役たちの見せ場の無さは気の毒な位。
立ち廻りもなければ目立つ見得も無い。
花道・七三でのビシッとした姿はあまり見られなかった。
 結局、複雑なストーリーを説明するためのセリフが多すぎ、歌舞伎らしい動きの部分が消えてしまった。

幸四郎と勘九郎に期待していたのだけれど残念。
練り直して是非再演をお願いしたい。

 幸四郎の総髪のかつらが似合っていなかった。
京極夏彦の芝居なら、西洋音楽ではなく、和楽器を使って欲しかった。
新作って難しいです。

8月3日「泰山木の木の下で」 劇団民藝 昭島市FOSTERホール
              三多摩演劇を見る会


 昔からテレビでお馴染みだった日色ともえが主演。

1963年より宇野重吉演出・北林谷栄主演で300回以上上演されてきた名作。
・・・と聞いて期待していたが、日色のセリフ回しが高すぎ、早すぎで
前半全く聞こえなかった。
周囲の人に聞いてみたが皆聞こえなかったそうだ。

 瀬戸内海に暮らすハナ婆さんは、9人の子供を育てたが、3人は戦死、6人は広島の原爆で亡くす。
 悲しい経験を胸に秘めながら、戦後、人助けのつもりで頼まれると密かに
子どもを下ろしてやっていた。
そこに刑事がやってきてハナ婆さんを連行する。
刑事を始め、周囲の人達にも原爆や戦争の苦悩があるが、新しい命の誕生や、未来に夢を持つ若者もあらわれていく。

 感動的な内容だったのかも知れないが、芝居に入り込むことが出来なかったのが残念!!。

8月4日 第52回「全国アマチュア・オーケストラ・フェスティバル」
   公益社団法人日本アマチュアオーケストラ連盟主催(JAO)
 東京芸術劇場コンサートホール

 このフェスティバルは1973年より毎年開催され、沖縄から北海道まで各地を巡り、それぞれの地域の市民オーケストラ活性化と音楽文化の振興に寄与しているそうだ。

 日本の市民オーケストラのレベルが高いのと、場所が芸術劇場だったのでに惹かれ、
新聞の紹介記事に応募したら当選してしまった。


 どんな催しかイマイチよくわからなかったが、250人前後が、3日間にわたり音合わせをして、最終日に演奏会を開く。海外からの参加者もいた。
 高円宮妃殿下も見えて盛大な音楽会だった。

演奏前の舞台。


 250人の参加者が1部と2部に分かれて演奏。
1回120人強の大人数のオーケストラは迫力があった。
音楽に詳しくないのでよくわからないが、1部はまるで映像を見ているような心地よい響きであった。
 ストラビンスキーの「火の鳥」は聞いたことがある気がするけれど
この迫力で聞くとまた別物に思えてくる。

2部マーラーの曲は5楽章それぞれの副題で内容を想像しながら聞くことが出来た。
 全体に緊張感があり、全く眠くならなかった。
この演奏会に参加するために、どれほど練習したのだろう。
皆アマチュアなのよね?

 来年は岐阜で開催されるそうだ。7年前から準備していると次期開催者話していた。


8月9日 ファミリーミュージカル「プリンセス・セーラ」小公女
    中野 ZEROホールにて 


友人が誘って下さった。 
サミットストアにあった応募券で応募してみたら当選したそうだ。
子供向けなのに大人2人で行ってしまってごめんなさい。

 私たち世代が子供の頃に読んだ「小公女」ミュージカル版。
内容的には軽めのお話なのだけれど、
歌い手の方達がミュージカル学校や音楽学校でしっかり基礎を学んだ方たちなので安心して見ていられた。
 子供向けなのに、決して手を抜いていない感じが良かった。
子どもたちも楽しんでいた。


今月は 本当に久しぶりに、多くの舞台に行った。
でも、最も期待しているのがもう一つあるのです!!!
それは後日。

散歩道のサルスベリ。太陽のギラギラ感が伝わるでしょうか?

 




   


 
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青春18切符で 清里へ 甲斐小泉へ

2024-08-01 12:15:28 | 日帰り旅行・ハイキング
 街道歩きの隊長から連絡があった。
「平山郁夫シルクロード博物館に行きましょう。 青春18切符で!!」
35度以上の日が続くけれど 28日だけが天気予報32度だそうだ

 延々と各駅停車の旅!! 好きです♬
行き先も涼しそうだし迷いなく参加を決めた。
参加の3人でいろいろ相談しているうちに、気持ちが盛り上がってきた。


28日 日曜日 曇り時々晴れ

6時半立川集合→立川6時42分発→高尾、小淵沢で乗り換え→清里10時37分着

電車の中で「えほんミュージアム清里」にまず行く事に決めた。
平山郁夫美術館も行くので時間が限られ、タクシーで行くのも覚悟していたが、
なんと3分後に循環バスがある♬ ラッキー♬

えほんミュージアム清里


外観

館内写真不可だけれど、絵本を見ながらお茶できるコーナーは写真撮影可。

緑に囲まれた館内はゆったりしていて、絵本の世界にピッタリ!

豊福まきこの絵本原画展を開催中。
見る人を優しい気持ちにいざなう画風だった。

この美術館はイギリスの作家エロール・ル・カインの原画収集が有名。
私は全く知らなかったのですが、同行の友人から、
漫画家の さくらももこさんが弟子入りしようと思ったほど憧れた作家と聞いた。
残念ながら47歳で亡くなってしまい、さくらももこの弟子入りの夢はかなわなかったそうだ。

この本に詳しくかいてあるそうで、早速図書館に予約した。

次の循環バスに乗るため滞在時間は短め。
清里12時10分発で甲斐小泉駅へ

目に緑、田舎の駅、古びた電車、いいなぁ~~。

緑の中にポツンとある甲斐小泉駅へ到着

ランチはフランス料理「あしか」へ
予約していなかったので満席と一度断られたが、コースは無理ですがスープとメインだけなら3300円で提供できますとの事。
知らなかったけれど、キノコが有名なお店らしい。

コーンの入ったパイと地元野菜のスープ

ホタテとポルチーニたけのムースと周りにムール貝とチタケなど様々なキノコのスープ

スズキのトマトときのこのソースかけ。 
写真の移りが良くないけれど、美しい盛り付け、そしてすべておいしかった♬
この店の予備知識が無かったけれど、
ここのコースを食べにだけ甲斐小泉に来ても良いぐらい。

見本のキノコ。

平山郁夫は1930年に熱心な仏教徒の家に生まれ、中学時代には広島で原爆も体験。
九死に一生を得た経験から、終生仏の道と祈りをテーマとした作品を数多く制作した。(チラシより)

この美術館は2024年に開館40周年を迎える。
これを記念して「平山郁夫-仏教伝来と旅の奇跡展」を開催中。

インダス川上流にあるガンダーラ地方では、クシャーナ朝時代に
仏教美術が栄えた。(2~3世紀)
飛びぬけて美形の仏像だったのでパチリ!

求法高僧東帰図

館内の様子

朧月夜ブルーモスク

奥入瀬渓流

アフガニスタンでタリバンに破壊された大仏。

大シルクロードシリーズ ラクダの隊商「太陽」

ラクダの隊商「夜」

この後歩いて10分の、三分一湧水公園へ。
この湧水は6つの村、3地域に分けられた事からこの名前が付けられた。

平山郁夫シルクロード美術館に戻り、喫茶で美味し~~い桃ジュースで喉を潤した。

甲斐小泉駅16時1分発→小淵沢乗り換え→高尾乗り換え→立川

 時刻表大好きな隊長の発案で楽しんだ各駅停車の旅。
暑い東京を脱出、緑あふれる高原の旅で身も心も、リフレッシュした。


パリオリンピック開幕

空中に浮かぶ聖火など、すべてお洒落!!うっとりした。




エッフェル塔からのレーザー光線は、もう夢の世界。(テレビ映像より)
毎日家籠もりでオリンピックを楽しんでいます。

先日の家族女子会で訪れた日暮里繊維街、そこで買ったウィリアム・モリスの生地。
ブラウスを作りました♬







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