おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

制度と道具

2023-07-08 12:30:02 | 日記
 マイナンバーカードで失態が続き、河野さんは言い訳に忙しい。全部見直します、これからは間違えないようにしますと、素人が想像しても無理そうな謝罪をする。挙げ句の果ては、近いうちにグレードアップしたマイナンバーカードにするとまで言い出し、現場からブーイングを受けている。読み取り機も変更しなきゃならないじゃないかというわけだ。おまけに、ケチがついたマイナンバーカードという名前を、別の名前に言い換えると口にし、名前を変えたらなかったものになるという、言霊の精神丸出しにしている。

 問題なのは、マイナンバー制度なのか、それに付随する道具であるマイナンバーカードにあるのか、ここのところをはっきりさせてもらわないと、一体何を改善しようとしているのかわからない。

 住民票やら保険証やら運転免許証といった行政に関することが、マイナンバーカード1枚に集約するというが、マイナンバーカードを落としたが最後、自分であることを証明することが難しくなるということには意外と気が付かない。自分の証明が免許証でも保険証でもできるほうがよほど便利なのであって、マイナンバーカードを落とした時に、自分を証明するのがマイナンバーカードしかないという状態では本末転倒である。

 そう考えると、便利になるのは国民ではなく、行政ということになるが、実際には新規の入力や更新手続きなど、人力でやっているわけだから、行政は仕事が増えることになる。では、誰にとって便利になるんだという話になってしまう。

 問題なのは、制度なのか道具なのかということを考えるなら、銀行という制度とキャッシュカードという道具と似たようなことだと気づく。キャッシュカードを作ってみたが、グダグダなので銀行そのものを廃止する、というようなことはあり得ない。マイナンバー制度が将来どうしても必要なものだとしたら、まず最初にやらなければならないのは、そのシステムの構築である。マイナンバー制度がきっちり構築できれば、マイナンバーカードの制作なんてのは、キャッシュカードやクレジットカードと同じようなものになるだろう。
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