というわけで非モテがいかに女性に受けそうもない行動をしているのかお伝えするこのコーナー。このコーナーまで復活させたら結局は元の木阿弥で、なんでお付き合いのある女性の存在まで示してブログ止めたんだこの野郎、とツッコミのほど、誠にごもっともと存じます。
それを言っちゃあ、おしまいよ。
・・・付き合っているという手応えがないんだい、今は。
ともかく、世の中3連休。あちこちイベントが行われる中、ぬたりの行きつけの
栃尾の油揚げ店、豆撰さんも大感謝祭を開催するとの由。
チラシを持っていくと揚げたての油揚げ1枚無料で食べられるほか、割引などなどの色々なサービスがある。これは行かねば。
で、ここに最近自転車づいている、という事情も重なると、「んじゃ、栃尾に自転車で行こうか」という事になるわけでね。実際混んではいたし、駐車場が気にかかる(またチラシの地図がわかりづらくて臨時駐車場がどこにあるかよく分からなかった)、車で行かなかったのは正解だった。
・・・あとで考えればバスで行けば良かったんだけどね。
ともあれ自転車担いで10時過ぎに長岡駅に降り立ったぬたり。
お金がもったいなかったので、群馬から上越線の在来線を乗りついて長岡まで輪行。水上~越後中里間は壊滅的に本数がなく、一番早い列車でも長岡着くのは10時過ぎ。並んで走ってるんだから新幹線を使えよ素直に。
市町村合併で今では栃尾も長岡市なんだが、地形的には峠をひとつ越える形になる。峠の名前を榎峠と申しまして、現在は昭和63年に開通した約2.4キロの新榎トンネルで車なら(冬季以外は)難なく越えられる形になっている。
が、自転車で行くとなるとこれが少々難しい。
新潟県庁のHPの当該ページにトンネルのスペックは書いてあるのだが、この長いトンネルの路肩はわずか50センチしかない。これは自転車通行をハナから度外視した設計と言える。
自転車でのトンネル走行はただでさえあおられるわ音がすごいわで怖いのに、そのうえ幅50センチの一本橋を渡るような走行を強いられる。ここを走るのは、自転車のためにも自動車のためにも良くない。
とは言え対策はある。トンネルの名前に「新」と付くように、この道が開通する前に「榎峠」を名乗っていた車道は存在し、現在も通り抜けができる。車は(物好き以外は)旧道なんか来ないから通行量も極端に少なく、自転車で走るには実に都合が良い。そんな訳でぬたりは旧道(昭和の終わりまでは国道351号線指定)へとペダルを漕いだ。
ちなみにこれが昭和の終わりまで「国道」だったんですよダンナ。
ところで新しい道と古い道では建設技術は違う。技術が許す限り出来うる限り走りやすい道にする、というのは、まあ当然の話。
走りやすさに直結するのが「斜度」と「カーブ」。これらはない方が良いし、新しい道は出来るだけこういうのを緩やかにする・・と、回りくどい言い方はここまでにしよう。
上り坂がキツイんじゃー!!!
とにかくもうぜーはーが止まらない。足が動かない。速度も出ない。行けども行けども坂が終わらない。峠のトンネルにたどりついた時には、荷物も靴も全部ほっぽり出して、その場にへたり込んだわ。あーしんど。
で、この峠のトンネル、新潟でも有数の心霊スポットらしいですがね。まあ、ここで心霊騒ぎする奴は間違いなく車で楽に来てますね。
オノレの力でここまで上がってきたこっちにはありがたい以外の言葉は出ないぜ。
そもそもこんな人気のねえとこ、何のいわく因縁があるんだ&幽霊になって化けて出て楽しいか?
トンネルを超えるとひたすら下り。現国道に出るまでは道も狭いが、国道に出ればこっちのもの。「人生、下り坂サイコー!@火野正平」とつぶやきながら一気に駆け降りる。
感謝祭中の豆撰さんはさすがのにぎわい。が自転車には関係なく、店舗前の空きスペースに駐輪。早速揚げたての油揚げを受け取り、豆乳バナナシェイク(200円)を呑みながらナンバン味噌つけていただく。うん、おいしい。豆乳ってなんか大人の味っぽい気がするのはぬたりだけかしらね。
当日はあらゆるものが安くなっているのだが、自転車という事もあり、持っては帰れない。なので、これも特別価格(しかも送料無料)の後日配送のセットものを注文。来週は油揚げ尽くしの食卓になりそうね。
購入者対象のくじはハズレ。
あぶらげんしんのぬいぐるみとかちょっと欲しかったんだけどなあ。
栃尾と言えばとにかく油揚げなんだが、ご当地グルメはそれだけでもないらしく、「冷やしラーメン」もあるとのこと。時期的には外れ気味だが、こちとら自転車乗って汗だくになったこともあり、冷たい食べ物は割と魅力的。ということで町中の食堂に寄り、冷やしラーメンをいただく。
・・・うん、まあ、冷たいラーメンですね・・・
・・・食べた反応まで冷たいなあ、とか思いつつもぬたりは栃尾地区の山中へ自転車を走らせる。相変わらず上り坂でぜーぜーひーひー喘ぎながら登る。
さて、
先日ぬたりが栃尾に訪れた際は、目的は「チョンボ地蔵様」であった。その際にも書いたが、栃尾地区の土着信仰の両巨頭(巨頭じゃなくて○頭かもとか下ネタは思いついたけど言わないの)の片割れ、チョンボ地蔵様を見たんだから、そら
ほだれ祭の神様も見ないと片手落ちというものである。
まあごりっぱ。これに若妻が跨って練り歩くと想像すると、なんかこう、堪らないものがありますね(やめんか変態)
周りもまあごりっぱなものが沢山。素晴らしきかな土着信仰。
霊験あらたかなほだれ大神様に天も衝かんとばかりにお願いをしたところで(何を?)。更に山中へ自転車を走らせる。次の目的地は山古志である。とは言え地図うろ覚えで走っていたためにとある交差点で道の選択に迷う。ちょうど工事をしていたのでおじさんに山古志に抜ける道を尋ねる。ここを曲がるとのことだったので曲がると、当初の想定と違うところに出た。
おっかしいなあ、と思いつつ地図を見ると、頼りない細い線ながらも、そちらを抜けると山古志への最短ルートとなる道が地図に記されているのに気が付いた。なるほど、この道の事をおじさんは言っていたのか。さすが地元民。
で、その道をぜーぜーひーひーはーはー言いながら登ったら
「車両通行止め」とかでシャットアウトされた日にはそら絶望もしようというもんでな。
幸いにして「車両」といいつつ想定は自動車のようで、「環境保全のため」とか書いてあり、自転車や歩行者はどうぞ、みたいな体制。「車両」と区切ってある以上、自転車だって乗ってはいけないんだが、心配は無用である。
坂が急すぎて自転車なんか乗ってらんないよ。手ぶらで歩いててもキツイくらいの坂なんだもん。
自転車を押して歩く。足はもうガクガク。しばらくそんなことをすると道は二手に分かれる。地図によれば左は山古志への最短ルート。右は距離が3倍以上になる上、一度谷底に下ってからまた昇ってくるルート。
そしてぬたりが向かうべき左の道には
「通行止め 栃尾市」の看板が出ていたりする。
この状況では、ぬたりの取るべき行動は一つしかない。
通行止めなど知ったことか(良い子も悪い子もマネしないでください)
走ってみたらなんてことなく県道に出られた。車でも問題ないくらい。何の意味があったんだろあの看板。ま、看板が「栃尾市」になってることからも推して知るべし、か。(長岡市との合併は平成18年1月1日)
旧山古志村は集落全体がある程度の高所に位置するために、集落に入ってしまえば急激なアップダウンはないものの、山である以上細かいアップダウンは避けられず、体力は確実に削られていた。目的地の南平地区に着いた時には、道端にどっかと座ったまんまもはや水を飲む以外何もできなかった。
さて、ここに来た理由であるが、
「にっぽん縦断 こころ旅」で火野さんが訪れた場所といういつもの理由である。今回もう少し細かく話せば、NHKのネット会員(基本無料。ただし受信料完納は申し込む人としての最低条件。どっかのコミュの管理人は入れないですねお元気ですかとか危険なネタはやめんか)は、
この番組のファンクラブ(もちろん無料)に入ることができる。で、そのファンクラブページに、ロケ地に自分でも行った時の写真やエピソードを投稿できるのである。ぬたりは今回山古志のロケ地の写真を撮ろうと自転車を漕いできたわけである。
さて、ぬたりがへばって座っているのは目的地の一つである闘牛場の近くの、開催時には駐車場としても使われる広場である。闘牛場まではもう200メートルもない
上りである。
もう1ミリたりとて余計な上り坂は上がれません。足が笑ってるっつーの。
というわけで闘牛場まで行くことも断念。番組では、郷見庵という今でも震災の傷跡を見ることのできる場所も紹介されていたが、こちらも行ってしまうと微妙に上りが絡む可能性があり、こちらも断念。最も楽な帰りのルートであろうと思われる、そのまま小千谷に下るルートを選択し、一気に下る。人生下り坂さいこー!、ながらも足は痛いですホントにもう。
小千谷駅へ。帰りの電車までの時間はざっと1時間。暇つぶしに駅前をうろつくと人懐こい犬が寄ってきた。「くろ」という名前の犬で、喫茶店の看板犬だったので、犬に釣られて喫茶店に入る。お腹も空いていたのでナポリタンを注文。
4時過ぎという中途半端な時間(もちろん客はぬたり一人)なもんで、多少時間はかかったもののナポリタンをいただく。ちょっとやわらかめだけれども、なんか「お母さんの作ったナポリタン」みたいな素朴な感じでうまかった。上に細かく刻んだゆで卵がふりかけてあるのも芸が細かくて良かったなあ。
16:48小千谷駅発の上越線水上行きに乗車。この時間が既に水上行きの最終列車(新潟県内止りならまだある)ってのも、正直なんだかなあ、とは思いつつも、ニーズがないんだからどうにもならないわね。実際車内は空いていたし、越後湯沢以南は車内ガラガラ。まあ、これ6両編成なもんだから余計になんだけどね。おかげで途中、荷物を気にせずに安心して意識を飛ばせた。
とにかく辛いだけのポタリングになっちゃいましたね。走行距離は約65キロになったが、正直今までで一番きつくてもっとも思い出に残る出来事のない1日でしたわ。改めて思いますがヒルクライムとか自転車でやれる方がホントに信じられないですわ。ツール・ド・フランスなんか見てても、あんな山道スイスイ上っちゃうんだからホント信じらんないよ。自転車だって同じメーカー(※)の使ってるんだけどもねえ。
※
プロユースモデルと廉価な市販品一緒くたにするのは乱暴な話だけどもね。ぬたりの愛車のメーカー、
スペシャライズドは、そこそこ名の知れたメーカーではあります。アルベルト・コンタドールとの個人契約(2009~)とかね。アレクサンドル・ヴィノクロフが今年ロンドン五輪で金メダル取った時に乗っていたバイクもスペシャライズドでしたね。