早く目覚めたので、メジャーリーグを見た。ダルビッシュは明日の先発だったのを
思い出し、リオの世界柔道を見た。大野の前の女子は相変わらず
ボクシングのような、手を伸ばしたり引いたりの、組手争いっていうのか
ヨーロッパ式の柔道にペースを巻き込まれ惨敗していた。学習効果がない
というか、なさけなくてテレビを消す寸前だった。しかし男子は違った。
大野は準決勝を勝っても、にこりともしない。まるで代表らしくないまるで
補欠のような態度だった。なにが面白くないんだろう、と考えた。何か不満が
あるように見えた。それが何かは分からない。
決勝はフランスのロンドン銅メダリストだそうだ。一応組み合ってくれるみたいだ。
襟をつかんだ右手がかなり絞られているようだ。
開始早々、大野が内股にいく。引手が甘かったのか、相手が回りすぎて「有効」だった
かな。いずれポイントを取った。なんか落ち着きすぎて不気味だ。気が乗らない風にも
見えてしまう。それほどクールなのか。そのすぐあとの組手で鮮やかな内股一本。
相手の態勢を完全にコントロールした、絵にかいたような一本だった。
礼をして戻る途中でやっと笑顔が出る。通路際の外人にハイタッチ。これが喜びの
最大の表現だった。コメントはどうかと聞き入った。
日本の柔道が一番強いんだ、一番美しいんだ、というところを見せたかった
と言う。「美しい」にピンと来た。体操陣もそう言っていたなあ。足のつま先まで神経の
行き届いた、ピンとした姿勢の「美しい体操」目指したのはそれだった。
同じだったんだあ。そしてそれが通用するJUDOだったんだ。
JUDOと柔道は違う。それがグローバルになった条件だ。
しかしそれでも日本が目指す柔道が通用したんだ。
JUDOに対して柔道が通用した。通用させた大学4年生に敬意を表する。
キミが世界チャンピオンだ。おめでとう。
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