電車が着くたび、金農の生徒が集団で降りて来る。
今日は燃えるゴミの日。 大概の住民は、この時間帯を避けてゴミ捨てに行く。
今年の衣替えはピンと来なかった。登校を始めたと思ったら、夏服が混じっていた。
1年コの男の子の、白いズック靴が、いじらしい。「靴に履かれている」感が、抜けないのが、なんとも言えない。
学校の方角から先生がやって来る。体重で自転車が壊れそうな、体格のいい先生だ。生活指導担当の主任ぐらいか。
「コラコラ、広がらねぇで、歩げ!、広がらねぇで!」
タイヤが可哀想。1本の電車が過ぎたら、ガニ股で漕いで学校へ戻って行った。
空気入れ、あるよ。
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