この日、オツムの具合は最低だったが、本能は働いていた。
その小さな公園に入った時から、奥にあるコスモスの一団が輝きを放っていた。
この森が持つオーラを、一心に放射しているようだった。
オレは風景というより、その場の空気を撮影しているんじゃ、なかろうか。井上陽水も言っている。地球上の酸素、窒素、フロンガスは 森の花の園に どんな風を送ってるの ちょっと意味が違うか。
でもここでは、こういう風を送っている。あそこの酸素、窒素、その他の希少分子化合物は、確かにこの風を私に送って来た。
あそこで作業する「おがっちゃん」は、人の形をした天使だろう。するとここは、地上の楽園。エデンの園か。そうかも、知れんな。
コスモスは宇宙という意味だしな。確かに「小宇宙」が、そこにはあった。