松美の言絵(いえ)

私は誤解されるのが好きだ。言い訳する手間が省けるから。

江戸あばんぎゃるど 第1回「アメリカ人が愛した日本美術」

2019-01-17 12:42:40 | 日記・エッセイ・コラム

 江戸時代の浮世絵や根付、仏像、屏風絵、ふすま絵など、アメリカへ渡って充実したコレクションとなっているものも多い。

 番組では6人の重要なアメリカ人コレクターを取り上げる。彼らは日本美術に関して自分なりの審美眼があり、日本人以上に価値を知り、魅せられた人物たちだ。

 中には敗戦時、進駐軍と共に来て、その日暮らしに困っていた日本の寺や地主から二束三文で買い叩いて富を築いた人物も含まれる。

 そういうのも含めて、日本美術の守り神とさえ言われるようになったのが、メトロポリタン美術館だ。

 ここに狩野山雪の襖絵がある。山雪は狩野派の中では、ランクが下に見られていた。日本では評価の低かった作品を、美術館の目玉にまで昇格させた人物も、先ほどの悪名高い人物だ。

 個人的に屏風絵は平面的で、あまり面白味がないと思っていた。空間の使い方が見事なことは認める。

 それが歩きながら視点を移動すると、別の立体感が現れる。ただのカラスが見事に舞い、富士山が迫って来る。

 海外に流出した財産を、金額にすれば大そうな額になるだろう。日本人の生産した美術品をGDPに換算したら、その価値は計り知れない。

 木と紙で作った日本の家は火災が多く、残ったものよりも多くの財産が消失したという。

 タイムトラベラーがいるなら、そういうのを持ち帰って来てくれないかなあ。

コメント
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