六日はお獅子様が来るから見に来いと、象潟から事務連絡があった。
今年は8年ぶりに、お獅子様に家に上がってもらうと言う。
今は玄関先でカポッとやってもらう家が増えている。
笛と太鼓の音が聞こえて来た。かね叩きもいる。
お獅子様の行事は、思った以上に丁寧だった。
最後に、がぶっとやってもらった。まずは里帰り中の姪の子、心臓手術を潜り抜けて、頑張っている子だ。
全く泣かなかった。お獅子様の何たるかを分からないからだろう。それどころか、手をたたいて喜んでいた。
その次に、ばあ様からの要請で妻がやってもらった。
上がったお神酒をみんなで飲むというので、オレの前におちょこが回ってきた。少し口を付けて、一休みしていると、グイッと空けれと言う。お神酒だから、いいんだ。と言って急かすので、ぐいっとやった。
こういうことは、昔から良くあった。未成年でも正月はお神酒だからいいんだと、大人は言った。多分同じく、これで運転しても構わないんだろう。
もう公務員じゃないんだから、検挙されても新聞に載る心配は無い。自己責任だからよかろう。
帰る頃、飲んだことは、すっかり忘れていた。こんなもんでアルコールチェッカーに数値が出てたまるか。