正月はこれが無くて、寂しかった。
仁井田まで、せんべいだけのために走った。
工場が(大げさですか)閉まっていたため、がっかりしたが、一応電話してみた。電話番号は、傾きかけた看板に書いてある。昔の番号だ。市外局番が二桁。0188の時代。
「あのー、ふじわらせんべいのファンですが」
今、開けます、という返事。閉鎖した工場のように、静かな場所に、せんべいが積んであった。
一杯買うので、段ボール箱を用意してもらった。
ギザギザの滋養せんべいを10袋。ショウガを10。あとチソと玉子と豆。以上30袋×150円で4,500円也。
おばさん、あせって箱に詰めるもんだから、パリッと割れる音が・・。どうせ自分で消費するんだから、全然構わない。構わないが、人様に上げるとき困る。割れ物だから、恐縮する必要ないですよ、と言って渡そう。
おばさん意外と上機嫌のようで、おまけをくれるからどれが好きか聞く。言うまでもなく、オレはギザギザの滋養せんべい。
取引が減って、今や岩見の湯だけのようだ。ここだけは旦那様が自分で湯に入りに行くから、まとめて卸しているらしい。
オレが買いに行く間は、商売続けて欲しい。ご夫婦はかなりお年のようだが、手焼きの仕事は、体が動くうちは可能だろう。
みんなー。協力して、くれー。