田島貴男が「The Covers」二度目の登場でまたも、夏菜を歓喜させた。1曲目は「あんたのバラード」だ。本人曰く、ストレート・シリーズ第2弾。つまりアレンジなしの、ど・ストレートで歌う2曲だった。「あんたのバラード」もう出だしから夏菜を泣かせる。世良公則と同じ歌い方でありながら、気持ちよく聴かせる。カラオケでありがちな、本人を意識した似せた歌い方とも違う。「完コピ」なのに、同じ雰囲気を出しながら、完全に田島節が出ている。だから気持ちいいのなんのって。前回、「接吻」の時、夏菜をして「今すぐ、キスしたい」と言わしめた、興奮がよみがえってくる。あの後、来るミュージシャンに、夏菜のそのセリフが出ないばかりに、「オレ、ダメだったんだ」と言わせたエピソードがあるとか。
2曲目がサザンの「いとしのエリー」誰もやらない、ひねりなしの、選曲もど・ストレート。これを歌ったら誰もが桑田佳祐になってしまう。だからプロミュージシャンは避けてきたのだろう。その曲を忠実に再現しながら、桑田を出さずに自分を出す。これぞプロ中のプロ。歌ってみると余計に、いい曲だと分かると言う。すごく洋楽っぽい。多分桑田さんは、でたらめ英語で仮歌を作って、日本語で普通の人が書いた「符割り」では絶対にない。そうだ。
玉置浩二と田島貴男がいれば、あとミュージシャンは要らない。今はそういう状態。May・J(メイ・ジェイ)なんかとは隔絶の感がある。メイジェイの「花は咲く」を聞いたけど、あれはアマチュアですな。オレでも声が良けりゃ、ああいう風に歌うみたいなシロウトの歌い方だった。紅白の時も明らかに差を付けられていた。
この他に新曲の弾き語りもやるのだが、夏菜さん、最前列のお客さん状態になっている。完全に心をわしづかみにされている。このままホテル行く?と言ったら、付いて行きそうな勢いだった。
NHKのことだから、きっと再放送をまたやってくれるだろう。