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黄昏どきを愉しむ

傘寿を過ぎた田舎爺さん 「脳」の体操に挑戦中!
まだまだ若くありたいと「老い」を楽しんでま~す

等覚寺の松会 続き

2015-04-20 | 日記・エッセイ・コラム

 松庭の広さを見て

えっ、こんな狭いところで行われるのかと 感じたのは 初めて来た 僕だからか?

そこはちょうど擂鉢の底のような・・・古代ローマの競技場?のように。 ちょっとオーバー?

観客席は傾斜のある崖の片方に 階段状にしつらえている土盛だけ、と 松庭(行事を行う場所)の

ほんの少しの周囲に縄を張ってあるだけのものでした。

 祭りの当日の早朝、施主は近くの小川に注連縄を張った場所で禊を行うそうだ。

参詣者が集まる午前中には、神殿で神輿しの「神移し」の儀式が行われ その神輿が「松会」行事の

スタートである「神輿行列」として拝殿から御旅所(松庭に設置された場所)まで行幸するのです。

 予定より遅れて始まった今年の松会  最初は

◆「神輿行列」から   神殿を出て 雨に濡れ 少し ぬかるんだ小路を行列が動き出した。

松庭の方からは 行列は下ってくる まずは 児童たちの踊り子紺絣の着物、モンペ姿が鮮やか

色衆の楽打ちと称されるのだ。

 地元白川小学校の生徒さんです 今日はこれから重要な行事の役目を担っている。

きっと この日の為に 毎日 練習を重ねてきたのでしょうね・・・控所の周りに御父兄が心配そうに

「ハレの日」の子供たちを見守っているのが印象的でした。

 獅子舞も軽やかな身振り 手振りで 下っていく。

 鬼たちにより 拝殿に掲げられていた 「色衆 盛一臈」(田行事を司る{陰神}

 「刀衆 盛 一臈」(除剣等を司る{陽神}の看板も。

 

 

 男たちに担がれた神輿 行列を従えた施主と共に 神輿が所定の位置に。

 ◆「玉串奉納」

  神職の静かで 厳か 丁寧な お祓いから始まり

 来賓・招待者、本日の行事を執り行う皆さんも  

そして最後に施主が。

 祭礼は まず 

 ◆「獅子舞」から 始まった。

赤鬼 青鬼が登場! 悪魔祓いなのだ 松庭の周囲は この為? 子供を連れた両親が多く

獅子舞が その子供めがけて・・・近寄って来る 大きな口を開けて 「パクパク」

驚いて 泣き出す子供も・・・喜んで 再度 噛みついてもらうのを要求する子らも。

大人たちは 我先にと 獅子の頭に触れていく・・・(触ると縁起がいいと言われているそうな)

はては 縄で張った場所を超えて おどけた調子で 舞を続け あまりのサービスが過ぎたのか?

獅子の顎が外れる ハプニングで 会場はヤンヤの喝采  神事ではあるけれど 笑いもありの

和やかな雰囲気に。

 ◆「鬼会」  7匹の鬼が演じる。

 本来は正月3日に行われていた行事をこの松会の演目ひとつに加えられた(昭和33年から」)

 これも うやうやしい 型がある。 7匹の鬼から刀を受け取り お祓いをし 榊を渡す。

 右側の赤鬼がボス? で この行事を取り仕切る役目。

家内安全、無病息災を祈る行事

 あれ? 1匹 画面から・・・・前の人が 動かないので 写りませんでした。

 悲しいかな・・・手持ちの小さなボロカメラじゃ マニアな方とは 大違いです。 いいカメラ欲しいね。  

 色とりどりの鬼さんたち 

 

 

  ◆「種蒔き」

  施主の登場です。  装束は 白の鈴懸に、白と藍の碁盤縞のタッツケ袴 白襷。 腰に太刀を差す。 頭に頭巾を付け 花笠を冠る。

  白足袋、白緒の草鞋。

  一人 神輿に向かって 一礼 拍手を打つ。

 

  神前に供えてある籾種を松庭を田にみたてて蒔きます。  

 

 ◆「田打ち」

   こどもたちが松庭を田にみたてて、田打ち歌にあわせて田を耕す。 地元の小学校の生徒さんたち 12名が出演です。

   紺絣の着物 モンペ姿 花笠を冠り 白足袋に草履。 

  傍らで 長老が歌う 「田打ち歌」に合わせて  歌と言うより・・・かけ声 かな?

  五色の紙で飾った二尺余り木製の鍬を持ち、中央に輪を作って並び

  鍬を地に打つ 真似を  ぐるりと廻って田を耕す踊りです。    小さな笑顔が素晴らしい!

 

 ◆「おとんぼし」

   子供たちの中に入ってきた男一人。

   頬かむり 紺地に白の大柄な渦巻き模様の野良着姿で草履 一人で草刈りから 水止め 畦塗り 田鋤を演じる。

         「おとんぼし、おとんぼし、牛しやおらんか」と男が言う。

   山伏が「牛しやおらんよ」 の声が 響く。

   男はブツブツ言いながら・・・「どりゃ おれも 昼寝でもするか」・・

   地べたに引いた 筵にゴロリと横になる・・・

 

   

   男の所作はユーモラスで 本日の天気(雨)の日の作業は 「したくないのう・・・」などと 

            アドリブ連発の言葉と愉快な踊りを・・・・会場 笑いに包まれ盛り上がる!

   「おとんぼし おとんぼし 牛しや おらんか」 すると 今度は 「牛しや おるよ」 

   牛も出て来ました  田を鋤く作業      

  「こんな雨の日の作業は したくないのう~ ・・・ホラ どっち向いて行くんじゃ・・・こっちだ こっち。 」

  この日の牛も 参詣者を喜ばす魂胆か? 動きも面白く 中に入った演者も身軽な動きで 田を鋤いていきます。

  *「おとんぼし」とは、農事を守り助けるありがたい神としての田の神は、祖霊が化けたものであろうと・・・

    この行事は 山の神信仰そのもの、つまり 春の田植えから秋の収穫まで この里に居てもらい

    収穫が終われば山に帰る。 神の務めを「案山子」に託したものだそうです。

   

 

 ◆「田植え」  前の自動の踊り子たち   草笛を吹くメンバー とコキリコを鳴らし  

   *コキリコ・・・日本民謡「こきりこ節」などを歌って踊る際に用いる民謡楽器である。

            約23㎝に切った竹を両手に一本ずつつまみ廻しながら打ち鳴らして踊り歌う。 

   長老の歌に併せて踊る。 

  松会の行事も ちょうど半ば 演目6つをこなしました。

  雨も 気がつかないほどに。 

  しかし、靄がかかり 辺りは薄暗く 杜のお祭りに ぴったり? かも。

  まだまだ 後半も 興味ある演目が  残りは また 明日 アップします。 

  クライマックスの「幣切り」まで お付き合いをおねがいいたします。

  

  

 

  

 

 

 


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