徒然草

つれづれなるままに、日々の見聞など、あれこれと書き綴って・・・。

「映画芸術」が選んだ2009年日本映画ベストテン

2010-02-12 08:00:00 | 映画

お堅い映画雑誌「映画芸術」最新号が、2009年の日本映画のベストテン&ワーストテンを発表した。
映画評論家、監督、脚本家ら39人の選考結果は、意外や意外だった。

それによると、ベストテンの1位から5位までは次のような結果だった。(監督名/敬称略)
  1位 「愛のむきだし」(園 子温)
  2位 「ウルトラミラクルラブストーリー」(横浜聡子)
  3位 「ヴィヨンの妻」(根岸吉太郎)
  4位 「あんにょん由美香」(松井哲明)
  5位 「私は猫ストーカー」(鈴木卓爾)
そのほか、観たことのない作品がずらりと並び、16位に「無防備」、28位に「おと・な・り」が入り、「剣岳 点の記」が36位、「ハゲタカ」が105位、「沈まぬ太陽」が110位という具合だ。 

反対にワーストテンでは、
  1位 「空気人形」(是枝裕和)
  2位 「蟹工船」(SABU)
  3位 「ROOKIES」(平川雄一朗)
  4位 「しんぼる」(松本人志)
  5位 「MW-ムウ-」(岩本仁志)
以下、「さまよう刃」「カムイ外伝」「ガマの油」「ゼロの焦点」「ディアドクタター」「誰も守ってくれない」などと続く。

審査員の評点は、1作品1点から10点満点まであるから、たとえば「ディアドクター」などはベストテン12位にもランクされ、ベスト、ワーストの双方で上位にランクされるといった結果も出ている。
評点方式にもよるわけだが、一般の予想とはかなり違った傾向が見られる。
興行成績や人気が高いからといって、必ずしも、作品としての評価が高いということにはなっていない。
もちろん、国内の映画祭や、映画賞での評価もあてにはならない。

最近では、恒例の横浜映画祭では、作品賞は「ディアドクター」(西川美和)、監督賞は「のんちゃんのり弁」(緒方明)だった。
映画は、観る人によっていかに違うかということがわかる。
人気作品だからといって、上質の映画だともいえないし、逆に不人気で客の入りが悪くても優秀な作品はあるもので、隠れた名作、秀作もそんなところに潜んでいたりするものですね。
ときには、陽の目を見ない名作もあったりするわけで・・・。