48歳の中年オヤジ 柔道を始める

48歳の中年が柔道に挑戦!怪我をして一時期柔道をやめようと思いましたが、やはり続けることにしました。いつまで続くかな?

ハードボイルド作家 原寮 逝去

2023年05月15日 23時20分35秒 | オッサンの日記
5月14日 日曜日 ハードボイルド作家 原寮 逝去
毎日新聞より
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私立探偵・沢崎が活躍するハードボイルド長編で知られる、直木賞作家の原尞(はら・りょう、本名・原孝=はら・たかし)さんが4日、死去した。76歳。葬儀は近親者で営んだ。
佐賀県鳥栖市出身。九州大文学部を卒業後、上京してフリージャズのピアニストとして活動。レイモンド・チャンドラーなどの翻訳ミステリーに傾倒し、東京・西新宿に事務所を構える沢崎を主人公にした「そして夜は甦(よみがえ)る」で1988年にデビューした。2作目の長編「私が殺した少女」(89年)で直木賞を受賞。「さらば長き眠り」「愚か者死すべし」など「沢崎シリーズ」の長編計5作を発表した。短編集「天使たちの探偵」、エッセー集「ミステリオーソ」「ハードボイルド」がある。
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衝撃的なニュースでした。私が学生時代から追いかけていた、大好きな作家さんがお亡くなりになりました。
この人のデビュー作を読んだ時の衝撃は、今でも覚えてます。
私が大学を出てやることが無く、ふらふらしていた時です。就職もせず面白そうだからともう一度大学の文学部に戻り、バイトで学費と生活費を稼ぎながら、下手糞な小説を書き散らして同人誌(!)を作ってた、青臭い洟垂れ文学青年(笑)。
今は無き京都三条河原町の駸々堂書店で購入。帰りの京阪電車でのめり込み、その日の深夜で読み切りました。
何これ?チャンドラー超えてるやん!しかも日本人で。

冒頭、主人公が事務所に車で移動する時の文章がこれ・・・、

私は、まだ走るというだけの理由で乗っているブルーバードをバックで駐車して、ビルの正面にまわった。

なにしろ東京オリンピックの年にマラソンの未公認世界記録なみの早さで建てられた代物なのだ。

うわあああ、何て味のある文章なんや。この冒頭の部分で引き込まれてしまいました。
読後すぐに大学の仲間に電話し、「とんでもない作家が出た!」とあちこちに喚いてました。

1989年
『そして夜は甦る』で第2回山本周五郎賞候補。
『私が殺した少女』で第102回直木三十五賞受賞。
1990年
『私が殺した少女』でファルコン賞受賞、第43回日本推理作家協会賞長編部門候補。
1991年
『天使たちの探偵』で第9回日本冒険小説協会大賞最優秀短編賞受賞、第44回日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門候補。
2009年
『それまでの明日』で第72回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門候補。

とまあ、出す作品すべて受賞か候補作というとんでもない人。個人的に気に入ってるのがデビューと、2作目の「私が殺した少女」です。案の定直木賞を受賞しました。
ただし原寮さんは問題がありまして・・・、
デビュー1年半後に2作目。
5年後に3作目。
9年後に4作目。
14年後に5作目なのです。ものすごく遅筆(笑)。
「この人死んじゃったのか―!」
と思った頃に出版される(笑)。

感謝してるんですよ。
私が原さんのデビュー作を読んだ1年後、うちの親父の死と借金発覚・大赤字会社の整理・相続争い・親戚相食む血で血を洗う1年間の争いというのが勃発しまして、それを精神的に乗り越えれたのも、大学時代にはまった冒険小説・70年代以降のネオハードボイルドと呼ばれる(主にアメリカ)の文学作品の影響があったからです。
日本の人の作品では、船戸与一さんと原寮さん・志水辰夫さんの小説ですね。
まあ原寮さんの主人公と違って、私はお笑い系人間で全然カッコ良くはないけど、タフで打たれ強い人間を目指してたのは間違いありません。
じゃーん!写真はサイン本です。自慢ですよ自慢。わははは。
デビュー作の初版にサインしていただいたもの。もう一つは文庫。

当時私は立命館大学の文学サークル「ミステリー研究会」ってとこに所属しておりまして、その系統の冒険小説・ハードボイルドを読み散らかしておりました。
当時全国の大学推理小説研究会20校が集まって、年に一度全国大会ってのを東京で開いてたんですけど、私もほぼ毎年参加しておりました。原寮さんがゲストの年は実家の仕事で行けなくて(例の借金清算仕事)で、行く後輩に、
「サイン貰ってきてくれ!」
と頼んだものです。もちろん宝物です。

こうして好きな作家さん達が無くなって行くのと同時に、自分もジジイになっていくんだと、つくづく感じてしまう59歳のオッサンであった。

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