湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

茶色い自転車

2007年02月19日 | 日常生活
 実はこの日のことではないのだけれども、藤沢駅の近くを歩いていたらだい~ぶ古そうで痛みも相当っぽいけれどもちょっと渋い自転車を見かけた。フロントフォークからにょきっと伸びる直付のランプ台座のある自転車に僕は憧れがあって、それでこのときもその自転車に目がとまったのだと思う。



 その自転車はどう見ても美しいとはいえない茶色に塗られていたので、これはまず間違いなくきちんとした剥離や下地処理をすることなく自分で適当に塗装をしてしまったんだろうなと僕は思った。あるいは錆止めのための下地を塗っただけなのかなとも思った。この自転車の素性を確かめたかったこともあって、それで自転車に近づいてまじまじと見てみたら、なんと!



 塗装や下地で茶色かったわけでなく、フレームすべてが全体にわたって茶色い錆で覆われているようで思わずのけぞってしまった。えっ、こんなことってあるの?って思ってこっそりと指の腹でパイプの表面を撫でてみたりしたのだけれども、どう考えてもその手触りは錆としか思えない。これにはある意味驚嘆というよりも感嘆してしまった。手入れが怠られた状態の自転車を見るといたたまれない気持ちになったりすることがあるけれど、このときばかりはここまで来ればすごいとしか言いようがないという気持ちになってしまった。手入れがどうこうといった状態を明らかに超越したある種の貫禄さえ感じさせられる状態に思えてしまった。

 この片倉シルクの自転車は、ゴミ捨て場などではない普通の歩道の隅に鍵もかけられずに置かれていたのだけれども、果たして今でも現役なのだろうかと疑問に思ってしまった。ブレーキワイヤーなどを見る限り、これで現役だとしたら相当安全に問題があるように思える。それから後輪に意味不明に結ばれたヒモ?針金?も邪魔なような気がする。だけれども、場所的に放置されてるとも思いにくい。まったく???な自転車だった。

 まだこの自転車はこの場所に置かれたままなのだろうか?放置自転車だったとしても持って帰ってきたりするつもりはもちろんないけれども、なんとなく気にはなるので明日にでもちょっと見に行ってみようかな。