湘南発、六畳一間の自転車生活

自転車とともにある小さな日常

ITMから届いた返信

2007年02月01日 | 自転車生活
 先日のステム破断についてITMに報告のメールを送っていたのですが、その回答がメール送付2日後の1月31日に届きました。村上春樹の『遠い太鼓』や内田洋子さんの『破産しない国イタリア』(この本、ものすごく面白いです)などを読んで、なんと言いますかその、イタリアってものすごぉくあっけらかんとしたいい加減な国なんだという偏見ができあがっていたのであまり期待していなかったんですが、とりあえず思いのほか早く回答をもらうことができました。

 ITMに僕が送ったメールの大意はだいたい以下のようなもの。

 1週間ほど前、サイクリング中にそちらのメーカーのステムが折れた。そのことについて自分のブログのなかで写真とともに報告をしているので是非とも見て欲しい。
 今回のようなトラブルはとても危険で深刻な状況を引き起こしかねない。だから早急にユーザーに注意を呼びかけるなり、リコールをするなりして欲しい。
 御社の誠実で適切な対応を期待しています。


 補償などはもともと期待してないし、あれこれ書くような英語力もないので、とりあえずこういったことだけを書いてメールを送りました。で、それにたいしてITMから届いたのはだいたい以下のような内容の回答というか返信でした(もしかしたら誤訳も少しあるかもしれませんが)。

 まず第一に今回の事故であなたが深刻なケガを負ってないと我々は判断しました。何をさしおいても、これはもっとも重要なことだと思います。

 写真からではあなたの自転車についているTIG溶接されたステムがわれわれのどのモデルかいまひとつわからなかったのですが、写真拝見しました。いずれにせよ、われわれは2001年以降このタイプのステムの生産販売を行なっていません。その一番の理由は、流行が溶接されたタイプのステムから、鍛造品や削り出し?(CNC machined)のものに変わったからです。そして今はさらにフルカーボンやアルミ&カーボンのものに変わってきています。ほんの数年のあいだに技術も流行も変化したのです。

 一般的に、TIG溶接には手作業の工程が存在します。これはすなわちそれが人間の作業である限り、溶接不良がわずかながらにでも起こりうる可能性があることを意味しています。そしてこのことはもちろん、市場に出されているどんな溶接された製品にもあてはまる真実です。

 普通どんな会社においても、それぞれの工程からランダムに取り出されたいくつかのサンプル品によって品質管理が行なわれます。もしそれらに問題がなければ、ロットすべてが問題ないと判断されます。しかしそこには常にほんのわずかではありますが、不適切に溶接されたものが存在するかもしれないリスクが存在しています。

 破断したステムを見てみなければ、あるいはもっと詳細な写真の助けがなければ、われわれは破断原因についてどんな結論も出すことができません。なので、もしできたらわれわれにもっとたくさんの写真を送ってもらえないでしょうか?私はそれらを分析のために技術チーフに渡します。彼はそれから、これから何をすればいいかを決めるでしょう。
 もしあなたが疑問なり他のなんらかの感情なりをお持ちであれば、自由に私に連絡して下さい。返信をお待ちしています。


 えっと、この返信にたいする判断は読んだ方それぞれにおまかせしますが、僕としては今後同じような事故が起きないようしっかり調べて下さいといった返信をまたしようかと思います。内心他にも言いたいことがないわけでもないんですが、そういったことを言い出すと焦点がぼけそうだし、労力的にもちょっと大変そうなので、一番大事なことだけをシンプルに伝えようと思ってます。

 しかしこの回答を読む限りにおいては、やはり溶接されたステムを使うのはちょっと怖いですね。もちろん、ステムの破断なんて滅多に起こらないだろうし、起こってはいけないと思うのだけれども、ITMのようなメーカーから溶接不良はどんな製品にも起こりうるなんて言われては・・・。う~ん、日本のメーカーだとどんな回答をするのかちょっと気になりました。

 それからまぁこれはどうでもいいことですが、ステム破断のすぐあとに大観山とか里山ライドのエントリーをしたのはちょっと失敗だったかなと(笑)。あんなエントリーをしたら、あぁ全然たいした事故じゃなかったんだな、少なくともケガはしてないんだなって思われても仕方ないですからね(苦笑)。確かにたいしたケガではなかったけれども、それなりに痛い思いもしたんですけどね。